プチ・ボランティア

昨年のことですが、知人のタイ人女性が日本人の旦那さんと離婚することになりました。

タイに限らず国際結婚(離婚)の場合は、日本と相手国の双方に届け出を出す必要があります。この手続きはとても面倒ですが、結婚の時はこれから一緒に生活するわけですから力を合わせて二人で手続きを一緒に進めていくことになります。しかし離婚となると話は別です。なかには日本側の手続きを済ませると、相手国の手続きに関しては協力的でない人も多いようです。日本人の側からすると日本で離婚が成立していれば、たいていは不都合がないですからね(厳密にはかつての石原真理子さんの重婚騒動のように、相手国での籍が抜けていない事が当局に知られると支障が生じますが)

知人のタイ人女性の場合も相手の方が日本で離婚手続きが完了させると、タイ側の手続きの面倒を見てくれなくなってしまったので、小生のところに泣き付いてきたという経緯です。時期的には仕事でちょっと大変な時だったのですが、放っても置けないのでお手伝いすることにしました。手続きの流れを簡単に書くと以下のような形になります。

  1. 日本の法律に基づき離婚が成立
  2. 離婚を在日タイ大使館へ届出
  3. 在日タイ大使館の受理書をバンコクのタイ外務省へ提出
  4. 住民票のあるタイの市役所へ離婚を届出、旧姓に氏名変更
  5. 在日タイ大使館でパスポート・IDカードの氏名変更(日本在住の場合)

小生がお手伝いしたのは、2.の大使館に届出を出すという部分についてでした。単に届出を出すというと簡単そうに聞こえますが、事前準備として以下のステップを踏む必要があります。

 ①相手方(今回であれば、元旦那さん)の戸籍謄本を取得
 ②日本の外務省で公印認証を受ける(→関連記事)
 ③戸籍謄本をタイ語に翻訳
 ④戸籍記載事項の抜粋版を作成
 ⑤タイの市役所から婚姻証明書を取寄せ

知人の女性の場合は、この最初のステップで早くも躓いていました。なにせ日本語が書けないので役所で戸籍謄本取得の申請書が書けなかったのです。そこで一緒に役所に行って申請書を代筆します。そうして取得した戸籍謄本を、小生が仕事の合間に外務省に持参し、公印認証を受けました。

これで①②は完了しましたが、今回のお手伝いで一番ネックになったのは戸籍謄本の翻訳です。戸籍謄本には外国人には分かりにくい難解な日本語がありますが、これを正確にタイ語に訳すには日本語・タイ語双方に高度に精通している必要があります。実際に長年タイに在住している知人に相談もしましたが、やはり高度なタイ語が必要だとの理由で断られました。

そこで費用は発生するものの、専門の翻訳会社に依頼することになりました。すると1週間ほどで翻訳版が上がってきます。そして最後の④ですが、これには大使館指定の様式がありますが、翻訳版の戸籍謄本を見ながら小生がPCでコピー&ペーストで作成します。

小生がお手伝いできるのは、ここまでです。後は知人自身が行う必要があります。そして先日になって連絡があり、ようやくすべての手続きが完了したそうです。なんだかんだで半年以上かかりましたね

これら小生がお手伝いした作業を受託代行する業者もいますが、30~50万円の費用が掛かります。今回の場合は、翻訳会社への翻訳委託料の1万円弱で済みましたので安く上がりました。と、いうか私自身がこういった代行業ができるのではとも思ってしまいました(笑)

それにしても相変わらずだな、と思うのはタイ側の手続きで「バンコクのタイ外務省へ提出」というくだりです。日本では地方分権などという言葉を耳にしますが、タイの場合は反対にバンコクの中央集権体制となります。そのため、こういった手続きは、どんな地方に住んでいてもバンコクに行かないといけないのです。(代理人が認められるものの代理人になれるのはごく近い親族のみで、在日本タイ大使館が作成した委任状を持参する必要があります)

タイのお役所というのは日本以上に融通が利かない面があります。

6 responses on プチ・ボランティア

  1. あさと より:

    最初の箇条書きの項目だけでは
    ああそうなんだ・・・まあそうなるんだろうな
    そんな風にしか感じませんでしたが
    実際には本当に相手方(日本人)の協力と
    ごく普通の一般庶民ではできない作業が組み込まれているわけですね

    結婚する時はまさか離婚するとは考えて結婚しませんから
    再度面倒な手続きをしなければならないなんて考えないでしょうし
    一緒になるという情熱で何でもできるんでしょうけど
    離婚となると
    逆に「どうでもいい・・・」となる人もいるかもしれませんね

    1. ま~く より:

      あさとさん

      本文に書きませんでしたが、また大使館の職員が厄介でして、ご存知のとおり権威主義的な役人なのでここも少し厄介だったりします

      二人の関係がうまくいかなくなったから離婚するわけなので、厄介な共同作業を一緒に進めようというモチベーションは低くなりがちでしょうね。今回もそういうパターンでしたので、私が人助けをすることになりました。

  2. Dr.鉄路迷 より:

    うへ。
    こりゃ、面倒くさい。
    でも面倒にしておけば離婚率は低いかも。

    1. ま~く より:

      Dr.鉄路迷さん

      国際結婚の手続きって面倒くさいですよ。
      離婚の場合は逆の手順を踏むわけですがステップ数は同じです

  3. 餌釣師 より:

    まぁこういった状態になった時にも責任感をもって対応してくれるような人ともともと結婚すれば良かったのにねぇ・・・なんて思いましたが、そんな人がお相手ならそもそも離婚に至らない可能性の方が高いかもしれません。
    こちらの元ご夫婦にお子さんがいるかどうかわかりませんが、養育費にかんしてもきっちり払い続けてくれるタイプと支払いが滞りがちなタイプと分かれるとは思いますが、こちらの元旦那さんは後者のタイプですよね。

    1. ま~く より:

      餌釣師さん

      件の女性の場合は旦那さんとの間には子供がなかったので、養育費云々の話にはなりませんでしたが小さい子供がいる場合はそういった問題も起きそうですね。もし子供がいた場合は確実におっしゃるとおりでしょうね


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