国王の肖像 -タイ・イサーン疎放録 Vol.34-

今回の訪タイに際し気になっていたことがあります。それが国王の肖像についてです。2016年10月にプミポンアドゥンヤデート前国王(以下、プミポン前国王)が崩御してから初めての訪タイでしたので街のあちこちにあった、プミポン前国王の肖像がどうなったのか気になっていたのでした。

結果的に目立ったのはプミポン前国王に哀悼の意を表す肖像でした。店舗でも喪章を掲げる店も多くありました。あれだけ国民から敬愛された、前国王ですのでタイ国民は崩御後も慕う気持ちが強いのでしょう。

一方でワチラロンコン新国王の肖像も増えたなという印象を受けました。皇太子時代は街中で肖像を見かける機会はあまりありませんでしたが、即位後はやはり少しづつ設置されているようです。ただどの肖像も同じポーズのものでした。このあたりはまだ即位まもない国王ですので、素材が少ないのだと思われます。

またワチラロンコン国王の妹君のシリトーン王女の肖像もやはり目立ちました。タイのテレビでもシリトーン王女の動静は頻繁に伝えられていますし、やはりシリトーン王女の人気も相変わらず高いようです。

セブンイレブンの前にはプミポン前国王を追悼する大きな祭壇が設けられていました。

こちらはBIG Cの入り口にあったもの。やはり追悼モードですね。

ウボンラチャターニのトヨタのディーラーの建物にも前国王の肖像です。

アムナートチャルーン市場の近くの飲食店では国王カレンダーが2つ飾ってありました。右はラーマ5世とプミポン前国王の肖像が描かれたもの、左がプミポン前国王のみが描かれたものです。

一方でワチラロンコン新国王の肖像もいくつかは見かけました。まだ新国王の戴冠式前ですし、新国王の即位を祝うというより、前国王の崩御を悼むというのがタイ人の心境のようです。

4 responses on 国王の肖像 -タイ・イサーン疎放録 Vol.34-

  1. いはち より:

    昔、今の天皇陛下がご成婚された時の写真が各家々に飾ってあった
    記憶があります。私の家も飾ってあり、「これ誰?」と子供のころに
    親に聞いた記憶があります。
    象徴としての存在なのでしょう。いい国だと思いますよ。

    1. ま~く より:

      いはちさん

      立憲君主制のタイでは法律の成立には国王の承認が必要となっています。先般、新憲法制定を巡っても、ワチラロンコーン国王が承認しなかったため内閣は憲法草案の修正を余儀なくされました。政治権力を持たない日本の天皇と違って、実権を有する存在です。

      ただ、ずっとそうだったわけではなくプミポン前国王の即位当時は様々な事情で王室はそれほど力を持っておらず形骸化した状態でした。それを王室プロジェクト等を通じて国の繁栄に尽力することにより、国民の強い信頼と支持を得て、王室が復権につなげたのはプミポン前国王の功績なんです。タイ国民に広く愛された前国王の崩御はやはりタイにとって大きな損失だと思います

  2. あさと より:

    新国王の肖像は確かに私も今まで数か所で見ていますが
    前国王80
    シリトーン王女7
    シリキット王妃6
    新国王7
    位の印象でしょうか

    一番最後のお写真は
    私が見た物の中での最大よりかなり大きいです

    1. ま~く より:

      あさとさん

      確かに比率はそんな感じですね。公の場所にラーマ5世の肖像が飾ってある所もあるように、人気の高い王様は亡くなっても肖像が飾られる場合がありますね。おそらくプミポン前国王の肖像も相当数残るものと思います。


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