第42回 サンスポ千葉マリンマラソン

1月21日に千葉市幕張で『第42回 サンスポ千葉マリンマラソン』が開催されました。この大会はハーフマラソン(21.0975km)の大会ですが、日本陸連公認の公式レースとなっています。年々参加者が増加し今年は15,000人以上のランナーが参加し行われました。

出走前

年が改まってからは、この大会に標準を合わせて調整を行ってきました。ところが大会の直前に想定外の事態に陥ります。レースの1週間前の日曜日に高熱を出して練習を休みます、翌日に病院に行くとインフルエンザと診断され安静を言い渡されます。大会の2日前には熱が引き医師からも出場は可能との診断はあったものの、前日も喉の痛みが残り練習を再開できずにいました。そのため体力が落ちた状態のままである事は否めず、スタミナは大丈夫かなど、不安の残るままスタートラインに立つこととなりました。競馬風に言うと、前走(インフルエンザ前)からマイナス3kgでの出走となりました。

レース内容

前半戦

スタートは申込時の申告したタイムごとに振り分けられたブロック単位で整列させられます。スタート地点はマリンスタジアムすぐ前の道路ですが、小生が振り分けられたブロックはメッセ大橋で号砲を聞くことになりました。(スタートのロス時間は約4分半でした) 今回は6分00秒/kmのペースで走り、2時間6分で走りきることを目標にスタートしました。


序盤は想定通りのペースで進みます。周囲はかなり混雑していますが、自分と同じようなペースの人ばかりなので走りにくいということはありません。淡々としたペース集団が進んでいきます。すると4kmを過ぎた地点で後方から急に歓声が上がります。この大会のゲストの高橋尚子さんが周囲のランナーに声をかけ、ハイタッチをしながら走ってきたのです。彼女はその後も何度もランナーとハイタッチをして大会を盛り上げていました。

病み上がりの影響?

さて私の方はというと13km付近までは概ね予定通りに走っていました。しかし13kmを過ぎたあたりで、スタミナ切れを実感します。やはり病み上がりのせいか、踏ん張りがきかないのです。やはり不安が的中したなと思いながら、ふらふら走っていると、沿道のボランティアの女子中学生が声援を送っているのが目に留まります。可愛い笑顔を見せながら「ファイト!」といっている様子を見るとなんか気力が湧いてきました。男って単純な生き物です(笑)

アクシデント

しかし15kmを過ぎたところで、別な異変が襲いかかります。急激に血糖値の落ち込みを実感し足が動かなくなってしまったのです。同時に空腹を覚え腹が鳴るという事態に陥ります。この日は朝に時間がなかったこともあり、朝食はコンビニのおにぎり1個だけでした。しかもいつもであればゼリータイプの補給食を用意しているのですが、今回は朝に時間がなかったこともありそれも忘れるという失態を犯していました。そのためガス欠&スタミナ切れという状態に陥ってしまいました。

何とかゴール

足が動かなくなるというのは初めての経験でしたが、想像以上に辛いものです。気持ちは前に進みたいのに足が動きません。まるで2本の鉄の棒を腰の下にぶら下げているような感覚です。結局、16km以降は走ったり歩いたりをしながら、なんとか無事にゴールすることになりました。

そんな状態ですのでタイムは目標タイムから11分遅く、自己計測で2時間17分(ネット)でのゴールとなり、タイムも内容も不満の残るものとなってしまいました。近いうちに再び県内で開催される陸連公認のハーフマラソンの大会に出場しリベンジを果たしたいところです。

運営者の大失態

この大会では運営者によって大きな不手際がありました。最後にそのことについて書いておかねばなりません。

各ポイントの制限時刻(門限)

この大会では以下の通りの制限時刻(門限)が設定されていました。

  • 5km:35分
  • 10km:1時間10分
  • 15km:1時間55分
  • 20km:2時間35分
  • ゴール:2時間45分

公道を規制して行われるレースでは仕方がない制限です。通常のレースですと制限時刻に間に合わなかったランナーは回収車でゴール地点に戻ることになりますが、この大会では比較的歩道がの幅が広いというコース特性もあってか、回収車に乗らずに歩道を走ってマリンスタジアムに戻ることも認められていました。

小生が受けた影響

18km過ぎの海浜病院付近を走っていると、関係者から急に歩道を走るよう誘導されます。一瞬、門限が過ぎてしまったのかと思いましたが時間的にはまだまだ余裕があります。まだ多くのランナーが走っていましたので、歩道は大混雑に陥ります。

制限時間内なのにと釈然としない思いで走っていると、その先の美浜大橋付近で再び車道を走るよう誘導されます。このあたりは車道と歩道の間に大きな段差があり、植込みもありますのでそれらを超えての歩道や車道を行ったり来たりさせる誘導は危険です。しかし今にして思えば小生の受けた影響はこの程度で済みましたし、公認記録も残せたので幸いだったかもしれません。

レース中にゴールがなくなる!?

もっと大きな問題は小生がゴールした後の、12時15分(号砲から2時間25分)過ぎに発生したようです。前述の制限時間前にも関わらず20.7km地点のマリンスタジアムの入口で運営者がゴールに続く通路を封鎖したのです。そのためそれ以降にマリンスタジアムに戻ってきたランナーは、ゴールにたどり着くことができずに行き場を失います。聞いた話では、この時点でなんとゴールの撤去が行われていたようです。

戻ってきたランナーは状況を理解できずに戸惑う人が多く発生します。しかも「レースは終わった、参加賞をもらってください」などというアナウンスがあったようです。これにより多くのランナーがゴール地点にある時間計測のマットを踏めずリタイヤ(DNF)扱いになったようです。ルールにのっとって20km以上も走ってきたランナーにとって、これは屈辱的な仕打ちとしか言いようがありません。

高橋尚子さんの神対応

レースの時間内にも関わらず運営者がゴールを撤去するといいう前代未聞の事態に、機敏に対応したのは大会ゲストの高橋尚子さんでした。マリンスタジアムの入口付近で手を大きく広げ「ごめんさい!ゴールがなくなったので、わたしがゴールです」と言って戻ってくるランナーとハイタッチを始めたのです。(って、彼女が謝ることではない) 戻ってくるランナーは意外な展開に驚いた顔をしていましたが、混乱が広がるということは避けることができたようです。

その後、スタッフにゴールテープを持ってきてもらったようで、ゴールテープで仮設のゴールを作りゴール感を演出するなど彼女の気転が光りました。最後まで走ってきたランナーに嫌な思いをさせたくない、走ることを楽しんで欲しい、そんな彼女の想いがひしひしと伝わってくる光景でした。

次回の開催

次回の千葉マリンマラソンは開催時期が変更となり、2018年12月2日に開催されることがアナウンスされています。開催時期変更となると他の大会との兼ね合いで、出場可否を判断することになりそうですです。小生にとっても館山若潮マラソンの検討をしやすくなる半面、鎌ヶ谷ランフェスタと日程的に重ならないか気になります。
いずれにしても運営者には今回の大会で起きた問題を充分に検証し、次回以降の大会では飛躍的改善をすることを望みます。


スタート地点付近にあった交通規制の看板。毎年使いまわしのようですね


そろそろスタートです。メッセ大橋付近に並ぶことになりました


例年はマリンスタジアム内がゴールなのですが今年はスタジアムが改修工事中との事でこちらがゴール地点でした。(スタート前に撮影)

6 responses on 第42回 サンスポ千葉マリンマラソン

  1. あさと より:

    一寸無謀かもしれない状態での参加だったようで
    何とかゴールなさったものの翌日以降への影響はなかったのでしょうか

    しかし
    運営側のこういったミスは許されるようなことではありませんね
    計画プランが間違っていたのか
    或いは運営のオペレーションが間違っていたのか
    単なる勘違いか

    高橋氏の対応は素晴らしいですね
    自発的になさったのでしょうね
    それより
    彼女がゴール撤去のことを聞いた時の気持ちは
    いかがなものだったのでしょうね
    すごく憤ったように思えます

    1. ま~く より:

      あさとさん

      やはり棄権するという勇気を持つべきだったかもしれませんね。せっかく参加料払ったし、万全ではないけど治ったしということで出場しましたが、やはり無理は否めませんでした。無理をした代償は、翌日に残りました。

      こちらの大会、15,000人という参加者の数に対してスタッフの数が少なすぎるように感じました。参加者に対する誘導・案内もきちんと行われていないと感じる場面が多々見受けられました。今回はそんなことに加え現場のスタッフがレギュレーションをきちんと理解していなかったことが一番の要因だと思います。きちんとレギュレーションを理解していれば制限時間よりも前にゴールを撤去するなんて行動にはでませんからね

      高橋尚子さんの対応は素晴らしかったです。彼女はプロですから、その場ですぐにおかしいことに気づいていたはずです、だからこそ、すぐにこのような行動をとったのだと思います。

  2. いはち より:

    完走おめでとうございます。また、お疲れさまでした。
    ハーフの制限時間が何時間何分かはわかりませんが・・・たぶん二時間半だと
    思います。が、ゴールの撤去はひどいですね。私なら「金返せ」と言って
    しまいそうです。また、交通規制がされているのにもかかわらず歩道を走らなければ
    ならないのは納得がゆきません。転んだらどうするのでしょう。
    日曜日は最高の天気だったみたいですね。来週の日曜日は館山若潮マラソンですが
    寒そうです。

    1. ま~く より:

      いはちさん

      ありがとうございます。
      本文に書きましたが、ゴール地点での制限時刻は2時間45分でした。ランナーはこの時間を念頭に走っていますから、今回の運営側の失態は許されるものではないです。実際にネットではかなり酷評したコメントが多数寄せられているようです。
      運営面に関しては毎年問題が起きている大会のようですし、開催時期変更がありましたので次回は参加するかは微妙です。

      そうですね、今週末は若潮マラソンですね。ハーフを走った翌週にフルはキツいと思って若潮マラソンは回避しましたが、現在の足の状態ですと走っても良かったかもしれません。

  3. Dr.鉄路迷 より:

    ひどいゴールですなあ。
    千葉はおとなしいから大丈夫でしょうが、気性荒い地域だったら乱闘になりますよ。
    これでリピーターを減らしてしまったかもしれません。
    次回は何か対策、又は納得できるような変更になっていればいいですね。

    1. ま~く より:

      Dr.鉄路迷さん

      全くひどい話です。私自身は影響を受けなかったのは幸いでした。

      この手の問題が起こると翌年は確実に参加者は減ります。参加する方としては参加者が少ないほうが走りやすいのでそちらの方がよいのですけれどね。ただ次回大会は日程変更で他の場所で実施される大きな大会と日程がカブっているので、その面でも参加者は減ると思います。

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