長引くBOEING 787 の飛行停止問題であるが、ここへきてようやく事態打開の糸口が見えてきた。BOEING社 はオフィシャルのTwitterアカウントでFAAによって、発火対策を施したバッテリを搭載したBOEING 787型機の試験飛行が米連邦航空局(FAA)に承認されたと発表した。
BOEING社は2月下旬に、ショートのリスクを軽減したバッテリ回路設計とバッテリ内のセルをチタンで覆うなどの対策とともに、万一バッテリが発火してもその煙を排出する排気システムを加えることをFAAに提示していた。今回はLOTポーランド航空向けに製造された「SP-LRC」で飛行中や地上走行時における新バッテリのテストを行い、自社機の「N787FT」でエンジン改良を目的としたテストを行うという。(BOEING社のニュースリリース)
787の再就航に向けて一歩前進した感もあるが、肝心の発火に至るメカニズムは充分に解明されていない。3月7日に発表された、運輸安全委員会(NTSB)の調査中間報告でも発火原因の特定には至っていないと明言している。今回の対策についてBOEING 社のティンセス副社長は「恒常的なものになると確信している」としているが、原因が分からない現段階では対処療法に過ぎない。いわば出血した場所に絆創膏を貼っただけでなぜ出血したのかは、分かっていないのである。
とは言え米国政府としても、これ以上この問題を長期化させるわけには行かないという事情もあるようである。今回の787飛行停止が長引けばBOEING社の787受注への影響が懸念される。また今回の飛行停止でBOEING社は5,000万USDの損失が発生していると言われている。米国最大の輸出企業である同社の窮地に立てば米国政府としても看過することはできない。
加えてFAA自身も同社がリチウムイオンをバッテリ素材として使用すると申請した際の審査が甘かったのではないか、という指摘され始めている。FAAとしても自らの正当性を示すために、早期にこの問題の決着を図りたいという意図も透けて見える。
問題があることの証明より、問題のないことの証明は難しく時間がかかるものである。この問題の早期の解決を望む気持ちは変わらないが、一方で充分な安全性の確認に尽力して欲しいものである。
私自身が乗る乗らないは別としまして
早く安全に就航していただきたいものですね
大方の予想では夏から再開という意見がありますが
どうなんでしょう・・・・
以前は選んで乗ってた部分もありますが
もし再開されても
しばらくは選んで乗ることはないと思います
それより
現時点での発注キャンセルの情報が入ってきませんが
発注各キャリアはどう動いてるのでしょうね
SQなんかは飛行機を新しいもので回転させて整備コストをカットする会社ですので
こういう汚点がついた機材は速攻見直すと思うんですが・・・
この787は羽田空港新滑走路に行く手前に
ずらっと並んでいますが、どこか雨や陽の当たらない
場所に移動しないのでしょうかね?
私も以前は選んで乗っていたのですが、今度は
選んで乗らない様にするかもしれません。
株主総会が楽しみですね。
いや~。
787が復活してきても、
当分は乗りたくないですなあ。
とはいいながらも一度は乗ってみたい餌釣師です(笑)
この手の根本原因がわからないトラブル・・・ひと事じゃありません。
クリアになるまで関係者は辛いだろうなぁ、なんて、そっちの方に思いが向いてしまいます。
この飛行機が重大な事故を起こす前に(飛ばさないので事故は起きないと思いますが)、今はPJ関係者の中から犠牲者が出ないか心配になります。
あさとさん
早く安全にというのは私も同意見です。
本日の報道によりますとあと数週間で運行再開の見込みであると
B社の幹部が発言しているようです。
ただ現時点ではB787の発注キャンセルといった動きはでていない
ようです。航空会社にとってそれだけ魅力的な飛行機なのかも
知れませんが、それゆえにB社を強気にさせている部分もあるようです。
いはちさん
雨風がしのげる格納庫の中は整備する飛行機が優先されるでしょうし
本来であれば飛行機を空港に止めておけば駐機料が発生します。
今回は行政措置ということで航空会社は787の駐機料は減免されて
いますが、だからと言って駐機料の高いところにはとめておけない
のだと思います。
株主総会では間違いなくこの問題も取り上げられるでしょうね
Dr.鉄路迷さん
一時期は私も787に乗って北京に行こうなんて計画していましたが
この問題に関係なく無期限延期となっています。
実現する日がくるかも未定ですが・・・
餌釣師さん
現在の私の担当するPJで何人も倒れた人や逃亡した人がいることは
ご存知かと思いますが、それだけに身につまされますね。
問題がないことの検証は本当に難しいものです。