McDonnell Douglas MD-90退役

3月30日、広島から羽田に40分遅れで到着したJL1614便をもって、日本航空(以下、JAL)グループからMcDonnell Douglas MD-90 が退役が完了した。最終便に使用されたのは機体番号JA8029で、以前は「黒澤3号」として活躍していた機材である。

MD-90 は当時の日本エアシステム(以下、JAS)が2004年に16機を導入した機材で、映画監督の黒澤明氏が機体のデザインを手がけるなどして話題となった機種である。JALとJASの経営統合後も、JALの当時のロゴである「Ark of the sun」の塗装に変更されて運航されていた。しかし昨今の機材更新の流れの中で、McDonnell Douglas社製のMDシリーズは順次退役しており、これまでMD-80、MD-87の退役が完了していた。残るMD-90 もB737-800 への代替が進み、JA8029とJA8020の2機のみが残っていた。

航空機の場合、翼の部分にエンジンが取り付けられる場合が多いが、機体後方の胴体部分にエンジンが取り付けれらるという独特のフォルムであった。それゆえに、エンジン音が機内にあまり響かないという特徴を持っていた。搭乗機会はあまり多くなかったが、乗っていてなかなか楽しい飛行機であっただけに退役はさびしい気もするところである。

なお退役後のMD-90はすべてが米DELTA Airlines に売却され、DELTA では米国国内線で運用をする事になっている。

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退役の日に羽田に行けませんでしたが、MD-90の写真を掲載。
こちらは羽田空港をタキシングするJA8065

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そして関空に駐機するJA8065です。


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JALで活躍していたMD-90の一覧。すべてがDELTA へ移籍です。
※画像クリックで拡大

11 responses on McDonnell Douglas MD-90退役

  1. いはち より:

    葬式トビの私としてはこの日羽田に行けなかったのが
    残念でなりません。
    この手の翼に円陣が付いていないタイプの飛行機が
    好きな私です。
    見られなくなるのが寂しいですね。
    最期に乗ったのはJASの頃ですね。

  2. 餌釣師 より:

    尾翼が格好いいです。
    この形状ですと、尻が重くなりそうですが、ランディングは昨今のボーイング機とは違ったフィーリングなんでしょうね。

  3. 鉄路迷 より:

    31日に飛行機に乗った時、
    羽田で駐機してあるのを写真に撮れました。
    お疲れ様ですね。
    今回は、葬式トビにはなりませんでしたが、
    羽田ー関西線でお世話になったことがあります。
    まだJAS時代でしたが。

  4. ま~く より:

    いはちさん
    先週末は土曜日しか予定が開いていなかったため、私はぎりぎり
    まで先日紹介した本土寺か羽田に行くか迷ったのですが結局は
    本土寺へ行くことになりました。
    翼にエンジンがないとういう事で空港の中では少し変わった存在
    だったのですが、こういう個性派がいなくなるのは残念です

  5. ま~く より:

    餌釣師さん
    主翼も少し後ろに寄っていますしたしかに尻が重くなりそうな気もしますね。
    乗ってみると意外に機内は静かですし、離着陸もほかの飛行機とは
    全く違う印象を受けます。尾翼も独特の形をしていますね

  6. ま~く より:

    Dr.鉄路迷さん
    私もこの飛行機に乗ったのは関空 – 羽田です。
    JALの関空 – 羽田便は小さな機材が使用されることが多かったですが
    現在ではB737-800での運航となっています。

  7. 鉄路迷 より:

    そういえば、
    こういう機種での離陸時の急上昇が好きでした。
    ただ、主翼より前の部分が長くて、
    よいしょっ
    と、機首をあげた時にポッキリといってしまうのではないかと。。。(爆)
    この飛行機のあだ名は「ウナギ」でしたっけ。
    まだMDシリーズは中国や台湾で乗れるので、あの急上昇を楽しめますが、
    MD82でしたっけ、
    83でしたっけ。
    中国製のMDだけはもうごめんです。
    機種とは関係ないのですが、大連で超危険なニアミスを経験したもので。。。。

  8. 鉄路迷 より:

    連続で申し訳ないです。
    まーくさんは、MDシリーズに乗る時は、
    どこが好きですか?
    静かな一番前で急上昇を楽しむか、
    一番後ろでエンジン音を楽しむか。
    私は一番後ろから2列目です。
    一番後ろだと景色が楽しめないので。。。
    エンジンの至近距離と景色を楽しむには後ろから2番目でした。

  9. あさと より:

    乗ったのはJAS時代の黒沢塗装の時だけです
    この飛行機のことは皆様が書いてらっしゃるので重複しそうなので書きませんが
    この飛行機の時もそうですが
    JALは塗装を変えすぎです
    イメージの定着が・・・という観点より
    お金の使い方としても無駄だと感じました
    ただANAはそろそろ変えないと・・・とは思いますが

  10. ま~く より:

    Dr.鉄路迷さん
    連投いただきましてありがとうございます。
    上海航空機製造と言う会社がMD-82/83は35機を部品をアメリカから
    輸入し中国で組み立てていますね。納入先は分かりませんが
    中国南方航空で活躍しているMD-8xが該当するのかもしれません。
    ちなみにMD-90は2機が同じ会社でこちらはライセンス生産されています。
    ちなみに私がMD-90に搭乗した際はいづれも最前列の席でした。
    座席の当時はアップグレードポイントが余っていた時期でもあり
    ポイントを使ってクラスJにアップグレードしていたという要因も
    あります。ただおっしゃるようなグイっとした離陸時の上昇は
    私も好きでした。
    余談ですがこの機種ってこのクラスでは珍しく床面が開いてタラップに
    なるという設備があるんですよね。めったに活用される事はありません
    でしたが空港によっては利用されることがあり一度は利用してみたいと
    思っていた設備でした。
    ちなみにMD-90はすべてがDELTAへの移籍となりましたが、MD-81は
    複数の会社に売却されています。近いところですとタイの
    オリエント・タイ航空で旧JAL機材が飛んでいます

  11. ま~く より:

    あさとさん
    確かに塗装を変えすぎという印象はありますね。
    JALの塗装の変遷を見ると、以下のように変わっていますね。
     1959年 「鶴丸」の導入
     1970年 B747導入に合わせ2代目「鶴丸」塗装
    1989年 完全民営化と同時に3代目「鶴丸」塗装
     2003年 JAL・JAS統合に伴い「太陽のアークに変更」
     2011年 会社更生法申請で原点回帰するとして「鶴丸」復活
    塗装の変更事態は4・5年に一度行われる重整備のタイミングで
    実施されますし、重整備の際には塗装のし直しを行いますので
    塗り直し事態で余計な経費がかかるという事はないと思いますが
    空港の看板や関連商品などはロゴを変更しなければかかるはずの
    ない経費がかかるわけですので無駄と感じる部分かもしれませんね。
    そういった批判を意識してか飛行機のデザインはこれまで外部の
    デザイナーに依頼していたものを社内の宣伝部で行ったようですが。。。

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