以前に日本航空(以下、JAL)が仏エアバス社の新型機A350の発注を決めた事は速報ベースで書いた事があるが、今回はこのA350についてもう少し掘り下げて書いてみようと思う。
A350はエアバス社が開発を進めている次世代ワイドボディ旅客機で、米ボーイング社の777や787の対抗として開発されている旅客機である。すでに基本形を含め以下の3つの派生モデルが生産される事が決まっている。
・A350-800 :基本形。航続距離15,900km。787-9対抗モデル
・A350-900 :A350-800の胴体延長し航続距離13,900km、777-200対抗モデル
・A350-1000:A350-900の胴体を更に延長した型。777-300対抗モデル
派生モデルごとボーイング社の飛行機の対抗モデルが設定されているのも特徴的だ。実際に航続距離を比較しても、A350-800が15,400 km、787-9が15,700 kmとほぼ同じであるし、キャビン幅もA350-800が559 cm、787-9が546 cmとなっている。胴体や主翼などに炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を採用し機体を計量化し、燃費向上を図ったのは787と同様である。しかし初就航から20年近くが経過する777にとっては大きな脅威と言える存在になりそうだ。
一方で開発の状況はと言うと開発当初はエアバス社の開発資源がA380に集中していた事もあり当初は順調とは言えなかった。しかし2006年に設計の全面見直しを行ってからは比較的順調推移し、2013年6月には初飛行に成功し年内にもローンチカスタマーであるカタール航空をはじめ、シンガポール航空、TAM航空などへ納入される予定となっている。この辺りは2009年の初飛行からANAへの納入まで2年近くがかかったB787とは対照的である。
JALが発注したのは、A350-900が18機、A350-1000が13機の計31機であり、オプションの25機は-900と-1000のどちらかをオプション権行使の際に決める事ができる。JALでは現在、国内線用で22機(777-200が15機、777-300が7機)、国際線で24機(777-200ERが11機、777-300ERが13機)と46機の777を保有しているが、これをA350に置き換える計画と言う。JALではA350についてどのようなクラス編成とするか発表していないが、今後の楽しみの一つとなりそうだ。
数年後には
B社も同じように350のそれぞれに対する対抗機を製作するのでしょうが
787の直後というのは
当初はデメリットでしたが
結果論ラッキーだったのかもしれませんね
真円形の断面ではないので
787同様胴体部分は美しくありませんが
やはりA社の主翼は美しい・・・と感じました
あさとさん
A350はB社の787が先行していた事もあり、受注競争でも当初は相当
苦戦を強いられたようですね。それが787の度重なるデリバリ延期や
ローンチ後のトラブル等が追い風になり受注獲得も順調なようです。
B社は当面は777X で対抗して行くことになるのとは思いますが
787の轍を踏まないよう慎重にならざるを得ませんので苦戦は
必至ではないかと思います。
私は飛行機の顔つきはB社の方が精悍な感じがして好きなんですが
翼の感じは私もA社の方が好きですね