現在の千葉県佐倉市は江戸時代には佐倉藩という藩がおかれていた。江戸時代初期には改易によってこの地を治める大名の入れ替えが頻繁に行われたが、延享3年(1746年)に、山形出羽藩から堀田正亮が10万石で転封されると堀田家が幕末までこの地を治めることとなる。
現在では当時の佐倉藩が居城とした佐倉城は残されていないが、その敷地の一角には国立歴史民俗博物館(通称:歴博)が建てられいる。また鏑木地区には三軒の佐倉藩士の居宅が移築・復元されている。現在見学可能な武家屋敷の建物は以下の通りである。
・旧河原家住宅(千葉県指定有形文化財)
・旧但馬家住宅(佐倉市指定有形文化財)
・旧武居家住宅
今回はそんな武家屋敷の見学に行ってくることにした。現地に到着すると、くらやみ坂を挟んで三軒の武家屋敷が並んでいる。武家屋敷に正対して一番右に建つ、旧河原家住宅にて受付、入場料の支払を行う事となる。実際に建物を見学すると、かなり入念に手入れが行われており、建物のメンテナンスは元より、庭の清掃、生垣の手入れが入念に行われていることがわかる。
建物はメンテナンスを入念に行っていることもあろうが、移築の際にも相当に手を加えられたとみられ、江戸時代の建物と思わせるような古さを感じる事が出来ないのが、逆に残念である。ともあれ、当時の武家の暮らしの一端を充分に感じることのできる施設となっており、一見の価値は充分にあるものである。
所 在 地:千葉県佐倉市宮小路町57番地 開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで) 休 館 日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始 入 場 料:大人210円、学生100円(土曜日のみ小中学生は無料) 駐 車 場:有(普通車10台) ※データは2011年10月現在のものです |
まずは旧河原家住宅から見学します。
縁側を見ているとタイムスリップしたかのようです。
縁側には手水も残されています。
茅葺屋根もきちんとメンテナンスがされているなぁと思ったら
建物内の土間では火が焚かれていました。茅葺屋根のメンテナンスには重要な作業です。
庭の片隅にはこんなものも。良い雰囲気です。
二軒目は旧但馬家住宅です。
屋敷内から庭を見るとこんな感じ。佐倉藩士もこんな風景を見ていたのでしょうか
生垣の手入れもこまめに行われているようです。
最後は旧武居家住宅です。
屋根は金属製のものに葺き替えられているようです。
旧武居家住宅は資料の展示館となっています。
佐倉の街を散策されたのですね。
ま~くさんの所からだと京成で来られたのでしょうか?
かやぶき屋根の職人がいなくて、白井あたりの豪農は
そろそろかやぶき屋根から普通の瓦に変える家があります。
職人がいるのでしょうかね?それともこれだけの萱を
確保することが難しいのか?
へぇ茅葺屋根のメンテは火を焚くことなんですか。
煤が隙間を埋めてくれるんですかね?
土曜日のみ子供が無料になるのは良いサービスですね。
いはちさん
佐倉の武家屋敷を回ったのは少し前の事なのですが
この時は車で行っています。
基本的に休みの日に電車移動と言うのは好きではないんです。
茅葺の職人不足は何処も深刻なようですね。
餌釣師さん
火をたくことにより萱の中が燻製状態になりますので、茅が腐らなく
なるという効果があります。また茅の中がいぶされた状態に
なりますので、虫がつかなくあるという効果もあります。
以前に栃木の足利学校を訪れた時は、火を炊く作業をしていません
でしたので、見学中に蚕のような虫がボトボトと落ちてきて
閉口した思い出があります。
奇麗に残しているのが良くわかりますね
ほったらかしにしているのではないことは一目でわかります
茅葺は関東ではやはりメンテ人員不足なんでしょうか
もちろん全国的なことだとは思いますが
関西では「京都」にかなり需要があるせいか
案外良く見かけます
あさとさん
県や市の文化財に指定されていますので、それなりに予算が
ついてしっかり管理されているようです。
関西はやはり関東と比べると伝承技術を持つ職人は多いでしょうね
やはり世界的観光地の京都の存在は大きいと思います。
茅葺屋根を維持するのは大変なのでしょうね。
江戸時代を生きていた藩士が見ていたであろう風景を
眺めていると、ちょっと不思議な気分になりますね。
くぅねるさん
こういうところで、江戸時代に思いをはせてみるのも
よいですね。なんかのんびりした気分になります。
茅葺屋根は数が減っていますので、やはりそれに
携わる人も減っているのでしょうね