12月6日にタイ・バンコクの鉄道の玄関口である国鉄フアランポーン(クルンテープ)駅では、プミポンアドゥンヤデート前国王の誕生日に合わせて恒例の蒸気機関車の運行が行われました。そんなフアランポーン駅での蒸気機関車の運行も、これが最後になるかもしれません。
新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大の影響もあり、予定よりは遅れたもののバンスー中央駅の本格運用が12月23日から行われることになりました。これに伴いバンコクを発着する長距離列車はバンスー中央駅が起点となり、フアランポーン駅は廃駅となる予定です。
フアランポーン駅はイタリア人の建築家、マリオ・タマーニョの設計で1926年に完成しました。デザインのコンセプトは、ドイツのフランクフルト中央駅をイメージしており、ドーム型の屋根と光が差し込むステンドグラスが大きな特徴となっています。日本ではプアランポーン駅との呼称が一般的ですが、正式名称はกรุงเทพ(クルンテープ)駅で英語表記では”Bangkok”となっています。廃駅後の駅舎は商業施設や博物館として生まれ変わる予定となっています。
ところが予定通りにすんなりいかないのがタイというお国柄です。今月初めにサックサヤーム運輸大臣は、12月23日以降も当面は近郊列車や観光列車の運行でフアランポーン駅の利用を継続し、少なくとも1日あたり22本の列車が運行されることを明らかにしました。現段階では正式な閉鎖時期は不明で、長距離列車については12月23日にバンスー中央駅へ移転するようです。しかし移転まで10日を切った現段階でも、どの列車がフアランポーン駅乗り入れるのかが決まっていまいという状態です。
ドンムアン国際空港のように廃止予定だったものが廃止されず、全面的に利用を再開させるような動きになるのか、行方を見守りたいものです。
バンスーンは中心部から離れていますからね
タイという国は本当にこういうものの連絡が全くと言っていいほど悪いですね
ARLの駅もそうですし
バンスーンなんかもそうです
確かに新しい列車が走りだしましたが
果たして一般市民がバンスーンまで行くのにあの料金を払うのかどうか
BTSにしてもMRTにしても
バンコク中心部のオフィス会社員やその子女たち
いわゆる中流以上の人たちには払える運賃ですが
それ以下の人たちにはとんでもなく高い運賃ですからね
あさとさん
現地で問題になっているのは、まさにそこのようです。
バンーンスからバンコクイ中心部へのアクセスが全く考えられていないので、どうするんだという議論になっているようです。
ここからは憶測ですが、バンコク中心部へのアクセスを確保するために、土壇場になってフワランポーン発着の列車を残したのだと思います。数年後には以前と同じような本数の列車がフワランポーン発着に戻っているのではという気もします
バンコクからパタヤに行く東線の方がクルンテープから残るかもしれません。
配線図を見たのですが、北の方に出発する分にはいいとして、東線は南に向かって発車しますね。
そうすると、クルンテープのほうまで行ったん行って、そこで機関車を付け替えて東に向かわなければいけません。
いま、13往復の東線がありますが、そのうち2往復は気動車のようです。
ですので、その2往復はバンスーから発車して、客車列車の11往復はクルンテープから発車するのかも。
素人の予想ですけれどね。
バンスーから東線へ直行で行ける線路があれば、(実際はあるけれど貨物線のようなので、それが旅客線に整備されれば)バンスーから東線へ行けるわけで、それだとクルンテープからは近郊列車や通勤列車だけが出るようになるのかなあ。
以降の時刻表に注目したいと思います。
Dr.鉄路迷さん
私の予想は、あさとさんへのリコメに書いた通りです。
確かにバーンスー中央駅発着ですと東部へののアクセスが良くないんですよね。中間層以下の庶民にとっては長距離移動は長距離バスですので、鉄道移動の利便性が置き去りになっている気もします