2年に1度開催される、東京モーターショーが11月22日(金)~12月1日(日)にかけて、東京・有明の東京ビックサイトで開催された。小生が東京モーターショーの会場を訪れるのは、実は14年ぶりのことである。前回の会場は、幕張メッセであったし、開催されるのも現在のように隔年ではなく毎年実施されていた。会場がビックサイトになったのは前回の開催からでである。小生のとっては初めてのビックサイトでのモーターショーであり、会場がどのように使われているのかも興味があった。
モーターショーにおける各社の展示では大きく分けて2つの展示がある。発売を間近に控えた車や最新型の車のアピールを行うプロモーションの展示と、次世代の車に関する提案となるコンセプトカーの展示である。現在はすっかりハイブリット車が浸透した日本のクルマ社会だが、小生はハイブリット車はあくまでも過渡期の車であると考えている。今回のモーターショーでは、ハイブリット車の、次世代技術になるコンセプトカーも展示されているようなので行ってみることにした。
TOYOTA
会場に入り真っ先に向かったのはトヨタであった。トヨタのブースでは最新型の自動車を多数並べ、現在CMで放送されている「TOYOTOWN」をコンセプトとしたブース作りを行っていた。小生が注目していた次世代技術のコンセプトカーとしては水素を燃料として使う燃料電池車を大きく展示していた。走行しても水しか出ない水素燃料自動車は小生も注目する技術の一つであるが、現在の燃料水素の製造は地中の天然ガスを原料にしており、地中を掘削しなくても地上のものだけで燃料水素を製造できる技術の確立も課題であると思う。
またセグウェイのように体重移動で操作を行う、FV2というコンセプトカーも象徴的に展示されていた。これは自らも国際C級ライセンスを所持し自動車レースに参戦していた、豊田章男社長のイズムを感じさせることができる、なかなか面白い展示であった。ただ残念であったのはコンセプトカーとの距離が遠く間近に見るという事が出来なかった点である。また来場者が多いこともあるが、ブース内で止まらぬよう誘導されていおり、じっくりと車を見ることができなかった点も残念なところであった。
KAWASAKI
水素を燃料とするエンジンの展示を積極的に行っていたメーカがもう一社ある。それが2輪メーカーのカワサキだ。カワサキの正式な社名は川崎重工業である。同社は新幹線から船舶、産業用プラントなどを手掛ける会社であり、天然ガスタービンなどでは定評のあるメーカである。そんなガスタービンの技術を水素エンジンに転用したというスーパーチャードエンジンがコンセプトモデルとして展示していた。
工業プラント・燃料貯蔵タンク建設から、その運搬に必要な船舶や鉄道車両を手掛ける同社は水素燃料の製造から運搬までを手掛ける同社には、次世代技術を一貫して支えることができる可能性があり、注目できるものと感じた。
NISSAN
ニッサンのブースで前面に押し出して展示されていたのは電気自動車(EV)である。すでに発売中のLEAFをはじめとして、EVのコンセプトカーもブースの最前列に並べるという展示を行っていた。動力がエンジンから電気を使ったモーターに代わると、その製造技術のハードルは格段に低くなる。上海などで電動バイクが街中を跋扈しているのはそんな事情もある。日産は次世代車の技術としてEVを中心に考えていることをうかがわせる展示となっていた。
しかしEVに関しても課題がないわけではない。充電・放電を繰り返すと、充電池は劣化し充電性能が落ちる。現在主流のハイブリット車でも、新車から数年乗ると充電池の交換が必要となる場合がある。充電性能の劣化が極力低くかつ低価格の充電池の開発という事が必要であると思う。
その他
今回、ブースを回ったそのほかのメーカでは次世代技術に関する小生の興味を引く展示をおこなっていたメーカはなかった。個人的な思いれがあるマツダも最新型のアクセラ、デミオなどを展示していたが、次世代技術としてのメーカとしての考えをうかがうことはできなかった。
またもう一つ残念であったのは、会場が分散する形となっていたことである。今回小生が回ったのはビックサイトの東展示場のみとなってしまったが、東展示場から離れたところにある西展示場で展示をおこなっていた、ホンダ、三菱といった会社のブースには回れなかったことである。特に三菱はいち早くEVのiミーブを商用化したり、特徴的な技術を導入したアウトランダーPHEVを発売したりと、積極的に次世代車に取り組んでおり展示を見れなかったのは残念であった。このあたりは広いエリアを同一空間に取ることができる幕張メッセと違い、会場としてのビックサイトの限界かと思われ主催者には再考を促したいと思う。
TOYOTAブースでは「TOYOTOWN」をテーマにした展示です。
ピンクのクラウンは話題になりましたね。
FV2はこちら。なかなか楽しそうな車です。
こちらはCMでも搭乗していましたね
水素燃料エンジンの仕組みを展示
本文では触れませんでしたが軽自動車のDAIHATSUも燃料電池車のコンセプトカーを展示
KAWASAKIはこちらのおねぇさんが水素エンジンを解説
KAWASAKIが展示していた三輪バギー。コンセプトモデルです。
NISSANは自動運転の車のコンセプトモデルを展示。
ただNISSANの展示の一番の目玉は電気自動車(EV)でした。
各社のブースで目立ったのは車の隣に、iPadを置いていること。見学者が見たい情報を操作して見れるようになっています。
こちらのコンセプトカーも面白いですね。NISSANのEVのコンセプトモデルです。
海外勢は最新型の車を展示。こちらはJAGUARですね。
車好きにははやりこのエンブレムは憧れですね。
BMWグループのMINIの展示。今回のモーターショーでは露出の多いコンパニオンのユニフォームは殆どありませんでした。
幕張から東京ビックサイトに移ってから
全く見に行かなくなりましたね。
以前は仕事を休んでもいったのですが。
でも、昔は晴海でやっていた事を考えると
随分行きやすくなったんですけどね。
車にも興味が薄れて・・興味があるのは
コンパニオンのお姉さんだけでしょうか。
>地上のものだけで燃料水素を製造できる技術
確かにこれは夢のような技術でしょうね
水素は元素ですので
何らかの物質から化学反応で分離するわけですよね
大概離す場合はエネルギーが必要になる場合が多いですから
できた水素燃料が酸素と結び付く時にできるエネルギーとの差が
難しい問題でもありますね
しかしみんな車体のデザインが
トランスフォーマーのようですね(笑)
いはちさん
モーターショーに行ったのは本文にある通り、本当に久しぶりだった
のですが、以前は「今度はどんな車(バイク)が出るのだろうという
興味で行っていましたが、今回は技術的な関心からの訪問となりました。
同じイベントでもこちらのスタンスが随分と変わりました。
コンパニオンについては本文でも触れたとおりですが、コンパニオン
自体がいないブースなんかも結構ありましたし、だいぶ以前とは
雰囲気が変わりましたよ
あさとさん
地上の物だけで、確かに夢のような話ではありますが
理論的には水を電子分解させて、酸素と切り離せば良いので
何らかの方法があるのではと素人的には思ってしまいます。
大量生産・液化となると様々なハードルがあるのでしょうけれど・・・
特にコンセプトカーのデザインはSF的な雰囲気ですね。
でも街中を個性的な車が走っているというのも楽しいのでは
と思ってしまいます。
こっち系、ご興味あるんですね。
ええ、私もコンパニオンは大好きで・・・って違う?(笑)
冗談さておき、確かに単車をご自分でいじったりされているので興味無いわけはないですね。
餌釣師さん
愛知県のT社の関連の仕事をしていた時期もありますし、この手のものは
好きですよ。ただいはちさんへのコメントにもありますように、興味の
対象が少し変わって規定はいるかもしれません。
コンパニオンの写真ももう少し撮ろうかとも思っていたのですが、
今回のモーターショーはそう言う感じではありませんでした
私も10年程前に抽選に当たって幕張まで行きました。ただ、車にほどんど興味のない私が強烈に記憶に残っているのは、夕方になったらコンパニオン目当ての男性陣が湧いて出て来て『前回撮った写真はねぇ…』って写真をお姉さんに見せ合いっこしてるイメージしかありません。当時のお姉さんも今ではすっかりおばさんでしょうね^^;
ネズちゃん
モーターショーに限らず、展示会には必ずコンパニオン目当ての輩が
いますが、全身をなめ回すように写真を撮っている姿を見ると
私は引いてしまいます。シャイな私はこっそり本人に気付かれずに
撮るのが精いっぱいです(笑)
10年ほど前ですとまだフィルムカメラが多かった時代ですね。
今のように撮った写真をすぐに確認できませんので前回の
時の写真を見せあいっこしていたんでしょうね