地上波デジタル放送

前回のブログでCEATEC JAPANの展示について書いたが、その中の展示でも目だったデジタル放送に関して書いてみたい。

突然だが、小生は最近自宅を新築した。家を建てた場所は元々大きな土地だったところを6分割して分譲したところで、現在までに5軒の建築が終了しそれぞれ入居している。現在入居中の家に立っているアンテナの方向を見るとそれぞれどんなテレビを視聴しているかが分かるものである。ちなみに拙宅の周囲の家のアンテナの立て方はそれぞれ以下の4通りの立て方となっている。

1)VHF -> 東京タワー方向、UHF -> 千葉テレビ方向
2)VHF -> 東京タワー方向、UHF -> 東京タワー方向
3)UHF -> 東京タワー方向のみ
4)VHF -> 東京タワー方向のみ

1のパターンでは1~12の地上波アナログと千葉テレビ、2のパターンでは1~12の地上波アナログと地上波デジタル、3では地上波デジタルのみ、4では1~12の地上波アナログを視聴していることが分かる。拙宅のある場所は比較的民家の少ない所で、CATVの営業範囲外である事からアンテナを立てないでテレビを視聴している家は存在しないはずである。(数百メートル先まではCATVが来ているが、それ以降の延長は採算が取れないのでNGとの事らしい)

拙宅を含む2軒は4のパターンであり、まだまだ地上波アナログ放送が主流ではある事が分かる。新築世帯という比較的新しい設備を入れやすい世帯で、旧来のアナログ放送の受信設備を導入しているという事は、既存住宅にとって地上波デジタル放送の普及率はもっと低いことが容易に判別できる。

私見ではあるがこの普及率の低さはやはり地上波デジタル放送を視聴する際にかかるコストの高さが大きな要因であると思う。現状ではテレビをチューナを搭載したものに買い換えるか、単体のチューナを追加設置する必要がある。壊れてもいない電化製品を買い換えるのは抵抗感があるし、単体のチューナも大手の家電量販店の実売価格で6~8万、格安のネットショップでも5万程度する。チューナだけでなぜこんなに高いのかは分からないが、これ程のユーザ負担はやはり重過ぎるというものだ。しかも2011年までは取り敢えず全く困ることはないのだ。これでは普及が進まないのも当然といえば当然である。

現在、市販されている単体のチューナは小生の見る限り全て製品が、地上・BS・110°CSデジタルの機能を搭載している。しかしながら拙宅の周囲に衛星放送用のアンテナを設置している家は皆無であるし、地上波デジタルのみ対応していれば良いと思うユーザもいるのではないかと思う。地上波デジタルのみ対応のチューナが1~2万で出れば、もう少し普及のスピードが上がるではないだろうか。


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