家庭用照明のLED化について

タクトのメータ球をLED化した記事の中で、家庭の照明のLED化に関するコメントを頂きました。そこでそれに関連して拙宅における照明のLED化について書いてみたいと思います。

以前に拙宅で白熱電球を全廃した話を書いた事があります。(->以前の記事)その際はミニクリプトン球と言う小さな電球をLEDに置き換える話をメインで書いていました。その際の節電効果としては思ったよりも効果があり、電気代にして3,000円~5,000円/月の削減となりました。

しかし白熱電球はなくなったものの、丸型の蛍光灯、電球型蛍光灯については残ったままとなっていました。前述の通り思った以上にLED化による電気代削減効果があったので、拙宅ではすべての照明をLED化する予定ししています。そこで11月になり残っていた蛍光灯のうち電球型蛍光灯3つをLEDランプに置き換え、電球タイプについてはすべてLED化を完了しました。

一方で課題として残っているのが、丸型の蛍光灯の置き換えです。これは一筋縄ではいかないのです。電球タイプであれば、照明部分のみを置き換えれば済みますが、蛍光灯の場合は基本的に照明機器自体を交換する必要があります。それには電球と蛍光灯の光る仕組みの違いが起因しています。

まず蛍光灯が光る仕組みから説明しましょう。蛍光灯の中には水銀ガスが入っており、蛍光管に放電された電子と水銀ガスのぶつかりによって発生する紫外線を蛍光体に当てて可視光線に変換しています。蛍光管の中に放電するためにかつて広く使われたのがグロー球ですが、近年ではインバータ等の安定器にとって代わりグロー球を必要としない蛍光灯機器が主流になっています。

一方で電球や半導体が発光するLEDでは安定器を必要としません。蛍光灯をLEDに置き換える場合、この違いがネックとなります。既存の蛍光灯をそのままLEDに置き換える形のLEDランプを発売してるメーカもありますが、これをそのまま蛍光灯と置き換えると以下のような問題が発生する場合があります。

  • 不要な安定器にも電気が流れ消費され省電力にならない
  • 安定器が設計通りの動作とならないので発熱・発火の恐れがある
  • 既存の照明を、そのまま使いこれらの問題を回避するためには、安定器に電気が流れないようバイパスする機器の改造が必要となります。しかしこれには電気工事士の資格が必要ですし、素人が手を出せるものではありません。また「工事不要」を謳い、そのまま蛍光灯から置き換えれば良いとするLEDランプも売っていますが、こちらは(1)の問題は解決しません。そこで家電メーカ各社は、蛍光灯に関しては機器ごとの交換を推奨しているのです。

    電球型のLEDが発売されても、なかなか蛍光灯型のLEDが発売されなかった背景にはこんな蛍光灯とLEDの仕組みの違いがあるようです。拙宅では蛍光灯機器が7つ存在しています。LED照明が10,000円/個としても、一度に交換すると70,000円の出費となります。何かと物入りな我が家ですので、一度にこれだけの出費は痛いですので、少しづつ交換していくことになりそうです。

    8 responses on 家庭用照明のLED化について

    1. あさと より:

      そうなんですよね
      私もまったく同じ状況です

      直感や丸型の従来蛍光灯器具に
      そのままつけて
      今までのグロー管だけ付け替えて・・・と言うのはあるのですが
      まだ踏み込めてないのもそのあたりに本能的な警戒感があるかもしれませんね
      新たにLEDの照明器具自体に買い替えても
      LED自体の寿命はあっても
      なんかね
      器具自体の寿命が先に来そうで
      結局相対的な費用は解らないままでいます

      1. ま~く より:

        あさとさん

        蛍光灯や白熱電球と比べれば寿命が長いLEDですが、それでも永久に使えるわけではありませんので、寿命が来れば再び機器ごとの交換となってしまいますね。一般的にLEDの寿命は40,000時間と言われていますが、仮に、毎日8時間使ったとすると13年ちょっとと言う計算になります。
        一方で蛍光灯の寿命は半分の15,000~20,000時間です。

         LED照明の価格 - 蛍光灯の価格 × 3

        白熱電球と比べると蛍光灯の消費電力は少ないですので、この差額をランニングコストの差で回収できるかがポイントでしょうね

    2. いはち より:

      そうですね。丸形蛍光灯を根っこから全部取り替えるのはかなりの
      出費になりますね。なので、我が家では電球型からLED化して行きました。
      でも、風呂場の電球は白熱電球じゃないとダメみたいです。
      丸型蛍光灯も一気には出来ないので、普通の蛍光灯がつかなくなったら・・
      渋々替えている次第です。
      一ヶ月5千円も違うんですか?びっくりです。

      1. ま~く より:

        いはちさん

        LED照明もかなり安くなってきましたので、通常の蛍光灯のシーリングライトと同じくらいの価格で購入できるようなものも出てきました。それでもLEDの寿命が来たら再び機器ごと交換になると言うのは二の足を踏む要因になってしまいますね。

        我が家は居室意外は殆ど白熱電球だったのです。一番効果があったのは一晩中つけている屋外灯をLEDにしたことかもしれません

    3. ハニー より:

      イニシャルコストを考えるとなかなか…。節電になるとは頭ではわかっているのですが。他の家電も例えば10年使っている冷蔵庫なんかは、新品にしたら相当節電できると思うんですけどねぇ(苦笑)

      1. ま~く より:

        ハニーさん

        確かにイニシャルコストを考えると二の足を踏んでしまいますよね。その障壁がなければ、我が家もすべてLED化しているはずです。

        でも最近は家電量販店の照明機器売り場に行くとLED照明しかなかったりします。現在、御使用の機器が壊れた場合は、他に選択肢はなしです。

    4. 餌釣師 より:

      引っ越し&リフォームの際にLED化をかなり推進してしまい、白熱電球+蛍光灯だとどのくらいの電気代だったのか?というサンプルが無いんですよね~
      どれだけお得になったのかなぁ・・・比較ができないとお得感が生まれないですよね(笑)

      1. ま~く より:

        餌釣師さん

        家が変わる時にこう言う更新をすると確かに比較対象が分からず、安くなったのか分かりませんよね。我が家場合は、いまの家に引っ越しtらタイミングでオール電化にしました。たのですが、ランニングコストが安いと言われるオール電化住宅ですが、果たして本当にそうなのか分からずにいます。


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