強制連行 -東京人間模様 Vol.25 –

電車で横浜方面へ出かけた際、帰りには総武快速線のグリーン車を利用するのが小生の恒例となっている。たいていの場合、横浜駅でビールを調達し、一杯やりながら帰宅の途につくことになる。

横浜で乗車した時点では、グリーン車にはいつも殆ど先客はおらず横浜から乗るのも数名という状況である。それが進むにつれてポツポツと人が乗ってきて、新橋と東京でどっと人が乗ってきて満席になるというのがいつものパターンだ。

昨今ではモバイルSuicaのグリーン券を購入して乗車している人が殆どである。乗車後に座席上部にあるセンサーにモバイルSuicaをタッチすると、ランプが緑に変わりグリーン券を購入していることが一目でわかるようになっている。もしランプが赤のまま座席に座っていると、グリーン・アテンダントに声をかけられる。紙面のグリーン券を買っている場合は、ここでグリーン券を提示すれば良いし、(割高だが)その場でグリーン・アテンダントからグリーン券を購入することもできる。いづれの場合も、グリーン・アテンダントによる操作で天井のランプは緑に変えられる。


※事前にグリーン券を購入しこちらにタッチします

その日もいつものように東京駅でグリーン車は満席となった。しかし小生の2つ前に、新橋から乗ってきた客がランプが赤のまま座っていた。新日本橋駅を出たところで、やってきたグリーン・アテンダントは当然ながら、その客に声をかけグリーン券の提示を求めた。しかしその男性は急に激高し

 - ちゃんとタッチしたって言ってんだろ!

と怒鳴りだしたのだ。モバイルSuicaでグリーン車を利用する場合、乗車前にグリーン券を購入という操作をしておく必要がある。ところがこちらの男性は、車内のセンサーにタッチすることで、Suicaの残高からグリーン券代が差し引かれると勘違いしているようであった。グリーン・アテンダントがそのことを説明しようとするのだが激高した男性は酔っているようで、話に耳を貸そうとせず今にも殴りかかりそうな勢いである。。

面倒な客だなと思い小生がため息をついたその時である。警備員が走りよるとあっという間にグリーン・アテンダントからその男性を引きはがし、客室外に連れて行ってしまった。JR東日本では総武快速線でグリーン・アテンダントが暴行されるという事件があって以来、警備員が乗車するようになっているが、その効果をまざまざと見せつけられることとなった。

8 responses on 強制連行 -東京人間模様 Vol.25 –

  1. あさと より:

    もちろん酔ってわけのわからないことを言う人間が悪いに決まってるのですが
    私はこのモバイルスイカのシステムそのものに問題がある気がするのです
    自分がそれなりに年齢がいってるので
    最近とみに感じますが
    追加のシステムアップが
    それまでのシステムと同様な使い方が出来なくて
    少しだけ違う方法でする必要がある・・・・・・
    そういう物が多くなっています
    開発者はほんの些細な変化しかしてないつもりですが
    利用者とすればそのほんの些細なことを利用するごとに行うわけです
    1か無数かというたとえは変ですが
    開発者は1の変化をしたつもりが
    利用者は無数の変化をさせられていると感じることがあります
    これだって
    普通のスイカと同様の使い方をすればよいのだと利用者側は思っていると思います

    1. ま~く より:

      あさとさん

      確かにシステムを変更する側からすると今までの操作+αならば大きなインパクトはないと考えがちですが、そういった考えもあるんですね。参考になります。

      確かに自動改札でSuicaを使う場合にはない「事前に購入しておく」と言うのが理解できていないと児童改札と同じようにタッチすればグリーン代が差し引かれると考えるかもしれませんね

  2. Dr.鉄路迷 より:

    文章途中から赤とグリーンの表示の意味が逆になっちゃってますよ。

    いるんですよねえ。
    こういうの。
    本当に駅で手続きをしてきたとしてもその盤面のタッチの間違いとかもありますしね。

    でも最近、車両側にも問題がある場合が見受けられます。
    タッチしても全然色が変わらないのです。
    タッチすると、少しだけ色が点滅して色が変わりますが、その点滅もしないんです。
    読み取りのセンサーがおかしくなってきている場合もあるんです。
    私の場合はアテンダントの読み取り機で行先と購入していることを確認できたので大丈夫でした。

    このヨッパライも意地を張らずにちゃんと手続きしたならばsuicaをちょっとでも見せればそれで終わったことなんですけれどね。

    宇都宮線のグリーン車にもたまに警備員が乗っていますよ。

    1. ま~く より:

      Dr.鉄路迷さん

      ご指摘ありがとうございます。文章を修正しました。

      確かに最近はセンサーの読取感度が悪い時がたまにあると思います。一度、センサーにタッチしていたにも関わらずランプが赤のままで、グリーンアテンダントに指摘され改めてタッチし直したという事があります。

  3. いはち より:

    へ~。今は警備員が常乗しているのですか。
    昔は明け番でスリを追っている鉄道公安官とかいましたが
    たまたま居合わせて逮捕したりして。
    乗る側のマナーも必要ですね。この場合、丁寧な応対だったと思うので
    客側の態度をもう少し柔らかくしてもらえればこんなことは無かったのに
    と思います。

    1. ま~く より:

      いはちさん

      やはり酔っていたこともあり激高してしまったのだと思いますが、普通に話していればこうはならなかったと思います。なにせグリーンアテンダントの話をすべて遮って一方的にまくし立てていましたのでこういう対応も致し方なかったかもしれません

  4. 餌釣師 より:

    ある意味、見世物のような場面に遭遇してしまいましたね。
    仕組みに関してはあさとさんの言う通りだとは思います。
    たまにしか乗らない人には判りにくいシステム変更ですね。

    とはいえ、激高するのは如何なものかと思います。
    警備員はグッドジョブでしたね。

    1. ま~く より:

      餌釣師さん

      確かにSuicaグリーンだけ、事前に購入しておかなければならないというのは少し分かりにくいかもしれませんね。

      でも男性も大人しくグリーンアテンダントの話に耳を貸せば事態は違う結果になったと思うんですけれどね。やはり激高するというのはよくないですね


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