ドライブレコーダ(KENWOOD/DRV-340)をDIYで配線を隠して取付ける

プロローグ

あおり運転に関する報道が相次いだころに、自分の車にこんなステッカーを貼り付けていました。

しかしこれはフェイクで実際にはドライブレコーダは取付けていませんでした。とは言うものの、早晩本当に取り付けた方が良いだろうと考えていました。そんななか、あるショップで比較的安く売られているドライブレコーダを見かけて購入することにしました。

購入機種

購入したのはKENWOODのDRV-340という機種です。下位モデルにDRV-240という機種がありますが、下位モデルではGPS非搭載となっていますので、何かあったとしても場所に特定には不利です。しかしDRV-340ではGPSを搭載していますので、位置情報の記録もできますし画面に速度表示を出すこともできます。

取付けはいつものようにDIYです。この機種はシガーソケットから電源をとる仕様になっていますので、通常であれば壁面に沿って配線を下ろし足元にあるシガーソケットにさす形で取り付けます。しかしそれでは配線が丸見えとなって見苦しいです。仮に配線を隠せても、シガーソケットの部分は丸見えになってしまいます。これでは美しくありません。そこで今回は、配線を隠しながら取り付ける事に挑戦します。

作業計画

一番の課題となる電源の供給場所ですが、シガーソケットではなくヒューズボックスから電源を取ることにします。そのために用意したのが、下の写真のエーモンという会社のパーツです。

これはヒューズから電源をとりシガーソケット(メス)の形状に変換するというものです。今回はこれで電源を取り出し、車の壁内に配線していくことにします。作業手順は以下のようになります。

  1. 本体取付け
  2. ヒューズボックスから電源取り出し
  3. 壁内に配線
  4. 仕上げ

Step1:本体取付

ドライブレコーダ本体は両面テープで貼り付ける事になりますので難しい作業ではありません。貼り付ける位置を決めたら両面テープをはがして貼り付けるだけです。

ただし以下の2点に注意する必要があります。

 ・貼り付け位置のガラスの汚れをよく落とす
 ・ガラス開口部の実長の20%以内の範囲内に設置する

前者は言うまでもないことかもしれませんが、後者は法律で決まっていることなので厳格に守る必要があります。ただルームミラーと同じ高さにとりつければ問題ないでしょう。

Step2:電源取り出し

ヒューズボックスにアクセス

今回はヒューズボックスから電源をとりだしますので、まずはヒューズボックスの位置を特定しなければなりません。ただたいていはマニュアルに記載されていると思います。小生の車の場合は、こちらにヒューズボックスがありました。

こちらの四角いところを開けると

こんな風にヒューズが露出します。

ACCヒューズを探す

車のヒューズには、いくつか種類があります。エンジンを切っても電気が流れる常時電源ヒューズとエンジン(スイッチ)を切ると電気が流れるACCヒューズなどです。ドライブレコーダはエンジンを切れば止まっても良いのでACCヒューズから電源をとります。

小生の車の場合、ヒューズボックスの蓋の裏はこんな風になっていました。これを見ればどれがACCヒューズなのかが一目瞭然です。ちなみにヒューズボックスに空きがあるように見えますが、小生の車の場合ヒューズボックスの空きには配線が配線がありませんでした。

ヒューズを抜き差し

車のヒューズには「平型」「ミニ平型」「低背」という3種類があります。たいていの国産車はミニ平型が採用されていますが、実際は実車を見て確認が必要です。今回使用した電源取り出しユニットは3種類のヒューズが同梱されていました。

作業としては今刺さっている、ACCヒューズを抜いてこちらのを刺すことになります。しかし単純に抜き差しすればOKというわけでもありません。2極あるヒューズ端子には電気が来ている端子と来ていない端子があるのでそれを調べる必要があります。それに使用するのがこちらの、検電テスターです。

あまり使用頻度が高いテスターではありませんが、500円ほどで購入できますので、ヒューズ関係をいじる際には購入しておくのが良いでしょう。使い方は難しくありません。

まずは車のボディにアースをはさみます。ここでACC(スイッチ)をONに切り替えます。

次にACCヒューズを取り外した端子にテスターの先をあてがいます。テスターが反応しませんので、こちら側の端子には電気が来ていないようです。

反対の端子にテスターを充てると、テスターが反応して赤く光りました。電源が来ているのは下側の端子のようです。

そこで電源が来ている端子に電源取り出しユニットのヒューズの、配線がついているほうを差し込みます。反対にさすと電気は来ません。

次に車のボディにアース線をつなげます。アースをとらないとこれまた電気が来ません。

これでヒューズボックス内にシガーソケットができました。

Step3:壁内に配線

ヒューズから電源をとるめどが立ちましたので、今度は壁内に配線していきます。ヒューズボックスの裏から電源コードを立ち上げ、運転席の窓の右にあるAピラーと呼ばれる壁内にコードを通し、窓に沿ってコードを運転席のガラスの中央部分まで配線していきます。

Aピラーを外す

まずはAピラーを外していきます。

ドアの部分に大きなゴムパッキンがありますので、これをグイっと手で引っ張ります。

するとこんな風にパッキンが外れます。次にAピラーを思いっきり手前に引っ張ります。

Aピラーが外れると中に既存の配線が見えますね。これはルームライトの配線のようです。

電源ケーブルを立ち上げる

次の手順としては、既存配線がある穴の下からドライブレコーダの電源ケーブルを立ち上げることとなります。しかしオフィスのLANケーブルなんかでも、下からケーブルを立ち上げるのって意外と難しいものです。

そこで使わなくなったLANケーブルを既存配線のある穴に落としていくことにしました。今回は、たまたま加工し切断した状態になっていたLANケーブルあったので使いましたが、LANケーブルでなくても紐なんかでもかまいません。ただある程度しっかりした細長いものが良いと思います

アクセルペダルのあたりに、LANケーブルが落ちてきましたのでそれを引っ張り、ドライブレコーダの電源ケーブルを養生テープで括り付けます。そして今度はLANケーブルを上から引っ張ります。

括り付けた電源ケーブルが出てきました。

ドライブレコーダ本体に電源ケーブルを接続します。

配線を隠す

運転席上部を通るケーブルに関しては窓と天井材の間に隙間がありますので、そこに押し込んでいきます。

特に工具などを使わなくとも素手でぐいぐい入っていきます。次にAピラー内を配線します。

今回は既存の配線がありましたので、マジックテープで既存配線と結束していきます。

必ずしも必要な作業ではありませんが見えないところも美しく配線していきます。

後はAピラーとパッキンを戻したら壁内の配線は完了です。

Step4:仕上げ

まだヒューズボックスが開いたままですので、閉じていきます。

まずはドライブレコーダのシガーソケット(オス)と今回増設したシガーソケット(メス)を接続します。今回使用した電源取り出しユニットは抜け止めの機構がありましたがない場合は、走行中に外れたりしないようテープ等で止めた方が良いでしょう

長さが余っている電源ケーブルもマジックテープで結束していきます。あとはきれいにヒューズボックスに収めて蓋を閉めたら完了です。

無事にドライブレコーダが稼働し始めました。表に出ているのはこちらの本体だけですので、すっきり取付ることができました。これで何かの際にも少しは安心できそうです。

6 responses on ドライブレコーダ(KENWOOD/DRV-340)をDIYで配線を隠して取付ける

  1. いはち より:

    すごいですね。さすがまーくさんです。
    私も通販でドラレコを購入したのですが
    Aピラーの中に隠す事は出来たのですが
    この配線は無理で、電源供給はシガライターからですね。
    来年ジムニーが納車されたらお願いします。

    1. ま~く より:

      いはち さん

      ピラーの中に配線することができているのであれば、できると思いますよ。通常はピラーがこんな風に外れることを知らない人も多いと思います。ただ軽自動車の場合、スペースが限られていると思いますので、ヒューズから電気を取り出すユニットは小型のものを選ぶのが良いと思います。

      もしお力添えが必要であれば、おっしゃってください

  2. あさと より:

    これって
    シガーソケットに通電してる電圧と
    ヒューズボックスからとれるものと
    電圧などが一致してるなどの知識が必要ですね
    何でもかんでもUSBでつなげる……等と考えてる
    電気製品はスマホしか知らないオネイさんには無理ですね

    これは一面録画ですよね
    御家族用の車ならそれで十分でしょうね

    1. ま~く より:

      あさと さん

      実は車のエレキの部分は私も弱いところではあるのですが、おっしゃるように、ヒューズによって電圧が異なるので厳密には確認が必要です。今回の車ですとヒューズボックス内には10A、15A、20Aの三種類があります。ですので電気を取りタイヒューズのアンペア数に合わせた器具を用意する必要があります。

      ただ今回は10Aのヒューズに15A対応のヒューズ電源取出しユニットを使っていますが問題なく動いています。実は10Aでも15Aでも、取り出すことができる電気はいずれも5Aとなっているんです。10Aのヒューズから10Aを取ってしまうと元々の電装部品が電圧不足で動かなくなってしまいます。一方で元々の電装部品も10A全量必要という事はなく余裕をもって設計されているので5A程度横取りされても問題ないんです。

      例の常磐道の事件をきっかけに室内を同時に録画できる機種の売れ行きが良いようです。今回は前方のみ録画できる機種にしましたが、もう少し良い車に乗っているのでしたが前方と後方を録画できるモデルにしたかもしれません。

  3. 鉄路迷 より:

    ほんと、私も早急に取り付けなければと思っているところです。
    でも、私はメカに弱いから取り付けてくれなければいけません。
    もしかしたら、ま~くさんの車、私が以前乗っていた車種と同じかもしれませんよ。
    エンジンが走行中に止まる事象が何度か起こったので買い換えたのです。

    1. ま~く より:

      Dr.鉄路迷 さん

      昨今の状況を考えると、日本ではドラレコが必須の装備になっていくかもしれませんね。今回取り付けたのは、フロントガラスに貼り付けるタイプのものでしたが、なかにはルームミラーに取り付けるタイプのものもありますので、そちらの方が取り付けは簡単かもしれません

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