小生がタイに行った際には、バンコクから地方都市への移動は(昨年のようなイレギュラーケースを除き)基本的には空路での移動としています。しかしいつかは寝台列車で旅してみたいと思っていましたが、ここ近年のいくつかの出来事によってよほどのことがない限りタイ国内で寝台列車に乗るということはなさそうな状況になってきました。
初めての訪タイ時
タイに初めて行くことが決まった時、バンコクからウボンラチャターニへの移動に寝台列車の利用を検討していました。きっかけは2008年にJR西日本を退役したブルートレインの車両(24系寝台車)が、台車変更、トイレ改修などのローカライズを施したうえでバンコクからタイ北部のチェンマイ行きの寝台列車として運行していると知ったことでした。
しかしもう少し詳しく調べてみると、旧ブルートレインが運行しているのはバンコクから北部のチェンマイへ行く寝台列車で、ウボンラチャターニへは別な車両らしいということがわかってきます。この時はそれならばと空路での移動に方針を転換したという経緯があります。しかしいつか運用が変わって東北本線へ旧ブルートレインの車両が投入されないかという期待を持っていました。
痛ましい出来事
2014年7月にタイ国鉄南本線の車内で13歳の少女が強姦され走行中の車内から投げすてられ殺害されるという事件が発生します。この痛ましい事件で逮捕されたのは酒と覚せい剤に酔っぱらったタイ国鉄の社員でした。このセンセーショナルなニュースは、当時タイ国内でも当然ながら大きく取り上げられることとなります。
そんな国民の声にも押される形で当局も法改正を行い、列車内の飲酒を全面的に禁止し違反者には懲役6か月と10,000THBの罰金を上限ととする刑が科せられる事となりました。そのため寝台列車に乗ってガイヤーンをつまみにビアリオを飲むなんて旅ができなくなってしまいました。このことは小生にとっては大きなマイナスポイントとなりますが、寝台列車での旅を断念させるほどのものではありませんでした。
決定的な出来事
前述のとおり旧ブルートレインの車両が東北本線に投入されることを期待して待っていましたが、事態は別な方向へ動きます。なんと2016年11月にタイ国鉄は24系寝台車を退役させてしまったのです。これで旧ブルートレインに乗りたいという思いを遂げることはできなくなってしまいました。
以前にも記事にしましたが、初めて訪タイしたときにバンコクからアユタヤまでの往復で鉄道を利用しています。タイで鉄道利用を経験するだけであれば、この時の経験で充分という気もしてきます。旧ブルートレインに乗れなくなったのは残念ですが、この一件でタイで寝台列車の利用を検討することは当分なさそうです。
日曜日はお疲れ様でした。
今度は美味しいビールにしましょう(笑)
タイの24系は今は定期運用は無いようですね。
一部はクルーズ列車の専用の車両で豪華に改造されたようです。
このまえノンカイで寝台列車を見ましたが、なかなか綺麗でよかったですよ。
24系よりよくなっていて、私も乗りたくなりましたから。
Dr.鉄路迷 さん
日曜日はお世話になりました。
24系は完全に退役したものと思っていましたがそんな形で一部は残っているのですね。やはり客車の耐用年数というのは長いものですね。タイで寝台列車に乗る機会があるかわかりませんが、本文に書いていないこともありますが私にとって実現にはいろいろと障壁も大きいです
先日はお世話になりました。
そんな痛ましい事件があったのですか。
飲酒による理性の乱れと言いきるわけにはゆかないと思いますが・・
私のような飲み鉄にとって飲酒ができないのは辛いですな。
が、暑くなければタイでの鉄道の旅も我慢できそうです。
いはち さん
こちらこそお世話になりました。
切符を買う段階で冷房車と非冷房車を選択できます。もちろん冷房車の方が高いのですが、日本人からするとその価格差はそれほど大きいものではありません。もし利用される機会があれば断然冷房車をお勧めします。以前にアユタヤに行った時も切符の購入を依頼したタイ人に「一番高い席を買ってくれ」なんてオーダーしたくらいです
確かに社内での飲酒が禁止・・・というのは
我々のん兵衛にはつらいですが
アジア圏では市内交通機関内での飲食禁止とか
案外何でもありを戒める対策が良く取られています
そういう意味では受け入れられるのかもしれません
なんでもそうですが
ある意味一部の人たちにとっては「自業自得」でもあるのですよね
あさと さん
タイの場合は、禁酒日なんて日もありますので、禁酒に関しては受け入れやすい環境にあるのかもしれません。おっしゃるように一部の人の非道徳な行為によって規制が厳しくなるというのは世界のどこでも同じですね。