卒業検定 -AT小型二輪免許取得記 Vol.14-

12月8日(日)

卒業検定前

第2段階のみきわめに通った翌日が卒業検定となりました。もし卒業検定が不合格となった場合は1時間の補講を受けた後に、再受験となります。一発勝負の卒業検定ですが、きっちりこなしたいものです。

教習所到着

二輪の卒業検定の集合時間は11時45分との事でしたが、少し早く家を出たこともあり11時20分には到着しました。ロビーでは東京オリンピックの女子マラソン代表の最後の一枚の切符がかかった、さいたま国際マラソンの中継が流れていましたのでそれを見ながら時間を待ちます。

時間になると配車係の女性が卒業検定の受付をします。免許証を提示すると番号が書かれたカードが入ったジップロックに免許証を入れられ渡されます。この番号はこの日の受験番号のようです。そしてそのまままた待機するよう指示があります。すると学科のセット教習で一緒になった女性がいましたので、話をしながら待つことになりました

12時少し前になると、受験者がすべて二輪教習控室の2階にある部屋に移動させられます。そこでこの日の検定に関する説明が行われます。受験者を見るとこの日の受験者は、大型二輪と普通二輪が6名づつ、小型ATが2名と14名の受験となりました。メンツを見るとセット教習で一緒だった女性の他にも、前日のみきわめで一緒だった普通二輪の男性や、シミュレータで一緒だった大型二輪の男性なんかの姿もあります。

検定に関する説明

30分ほどかけてPower Point を用いて検定に関する説明を受けます。小生自身は事前に知っている内容ですが、確認の意味で聞いておきます。

卒業検定では100点の持ち点から、減点方式で採点が行われ最後に70点以上の点数が残っていれば合格となります。なかでも以下の失敗を犯してしまうと、30点減点ですので一発で検定中止(=不合格)となるので注意が必要です。

項目 内容
転倒 走行中に足をついた場合
接触 パイロンなどにバイクや足が接触した場合
一時不停止 一時停止箇所での不停止
発進不能 概ね4回以上のエンスト
脱輪(大) ・縁石に大きく乗り上げた場合
・直線狭路台(一本橋)から落ちた場合
・波状路から車輪が逸脱した場合(※2)
接触(大) 場内コースに設置した障害物等に車体が強く接触した場合若しくは接触するおそれがある場合
逆光(大) 様道発信などで1メートル以上バックした場合
通過不能 直線狭路台(一本橋)に乗れない場合及びクランク、S字、スラローム(※1)、波状路(※2)の途中で止まった場合
急停止区間超過 急制動で所定の距離で停止できなかった場合
 ・大型二輪/普通二輪:11メートル
 ・小型二輪:8メートル
 ※路面が渇いている場合
指定速度到達不能 急制動で指定速度に達しなかったため再実施をしたものの、再び指定速度に達しなかった場合
暴走 ブレーキ、ハンドル等のコントロールを失い危険な場合
信号無視 赤信号で停止ななかった場合
右側通行 中央線を越えて走行した場合
踏切不停止等 踏切の手前で停止しなかった場合
横断等禁止違反 他の車両等の正常な交通を妨害するおそれがある場合

※1:小型二輪ではない項目
※2:大型二輪のみ実施される項目

他にもいくつかありますが、二輪の卒業検定では遭遇しないので割愛します。前日に失敗した一本橋は落ちたら検定中止ですが、規定時間より短い分には1秒ごとに5点減点ですので、確実に渡り切った方が得策といえます。

また合わせてこの日の検定は、Aコースで行われることが発表されました。検定は12時50分から始めるので、それまでロビーで待つよう指示されます。

いざ!卒業検定

卒業検定の実施方法

この日は多くの受験者がいましたので、大型二輪と普通二輪は2グループづつに分けられ、小型ATと合わせて全部で5グループとなります。各グループに1名づつの検定員が担当となり、グループごとに検定を行っていきます

卒業検定の実施方法は四輪追尾という方法で行われます。これは受験者が運転するバイクの後ろを、検定員が自動車で走り採点するという形式です。もし検定中止になるような事態が発生すると検定員は長めのクラクションを鳴らして、そのことを受験者に知らせます。受験者がコースを間違えたなど、検定中止にはならないものの、なにか検定員が受験者に伝えることがある場合は短めのクラクションが鳴らされることになります。

そして理由は不明ですが、検定員の運転する車の後部座席には、なぜか次の受験者が乗せられ、最後の受験者の検定中には最初に検定を受けた受験者が乗り込みます。2人しかいない小型ATは、小生が先に検定を受けることになりました。

検定実施

時間となりいよいよ検定が開始されます。小生の検定を担当したのは、第1段階のみきわめを担当した指導員でした。

こちらのスタート地点をスタートし、周回コースの手前にある一時停止で止まった後に周回コースに入ります。まず最初の課題は坂道発進です。バックストレートで左ウィンカーを出し、坂道に入りバイクを停止します。そして再発進ですが、この時に少しだけ後退した気がします。教習中には一度もなかったミスですのでやはり少し緊張していたのかもしれません。

次に信号のある交差点を通過し、再び周回コースに入り踏切に向かいます。踏切ではしっかり停止し左右と後方の安全確認をして再発信します。今度は周回コースを反対周りに回り、再び信号のある交差点を通過します。この時、交差点に入る直前で信号が黄色に変わり肝を冷やします。ただこの状況で急停止する方が問題のはずですのでOKでしょう。

次いで見通しの悪い交差点を抜け、急制動に向かいます。既定の30km/hまで速度を上げ、規定位置でブレーキを掛けます。既定の8メートルよりずいぶん手前で止まりそうになりますが、ブレーキの強さを調整して8メートルの位置に停車します。S字とクランクをクリアし最後の難関である。一本橋に向かいます。

前日の失敗が頭をよぎりましたので少し早めの速度で侵入します。前述の通り落ちたら一発アウトですので、少し早めかなと思う速度で駆け抜けます。そしてスタートした位置に戻り停車し検定は終了となりました。2・3の細かな失敗はありましたが、検定員にクラクションを鳴らされることもなく概ね良かったのではと思いバイクを降ります。

もう一人の小型AT受験者

前述の通り、小型ATはもう一人受験者がいました。今度は検定員の運転する車の後部座席に乗り、その様子を見守る事になりました。もう一人の受験者はやはり緊張しているのか、いきなりホーンを鳴らしたりしますが、無事にスタートします。しかし最初の課題は坂道発進ですが、間違えて踏切に向かおうとし検定員に短いクラクションを鳴らされ注意されます。ただコース間違いは減点対象ではないので、これは問題ないです。

一方で坂道発進した後にウィンカーの消し忘れがありました。すると検定員は助手席に置いてあった紙に、”5”とメモをします。ところが後ろからその紙を見ると、今書いたメモの上には”40”という数字が赤で書いてありました。その意味は分かりませんが、仮に小生の採点だとすると40点だったのか、100点から40点マイナスされたという事なのでしょうか。いずれにしてもそれでは不合格です。

そんな不安を感じながら、もう一人の検定を見届けることとなりました。検定の終了後は再び二輪教習控室の二階の部屋に戻り待機するよう指示されます。

(長くなりましたので明日に続く)

6 responses on 卒業検定 -AT小型二輪免許取得記 Vol.14-

  1. 鉄路迷 より:

    う~ん、
    その40がもの凄く気になりますぞ。

    一本橋って、最低の時間があるのですか。
    やったことないし、知りませんでした。

    1. ま~く より:

      Dr. 鉄路迷 さん

      一本橋は小型二輪は5秒、普通二輪は7秒、大型二輪は10秒以上の時間をかけて渡る必要があります。ただ本文にも書いた通り1秒足りないごとに5店の原点ですが、0秒で渡っても25点しかマイナスになりません。実際には0秒で渡るなんてありえないので小型二輪の場合はタイムを気にしないで良いと思います。

  2. あさと より:

    なんかいやあなものを見てしまったような感じですね
    でも40点のマイナスって相当のものでしょうから
    途中で止められるのでは…… 
    最後まで行ったのですから大丈夫でしょう

    1. ま~く より:

      あさと さん

      この数字を見たときは、様々なことが頭をよぎりました。ウィンカーを出すのが少し遅れたり、コースを間違えそうになってコーナーで膨れたりという小さなミスは自覚していました。しかしその累積で40点も行ってしまったのでは気が気ではなかったです。

  3. いはち より:

    私の通った学校田舎の小さな教習所ですので私のほかに卒検を受ける
    人間はいなかったです。だから教官の後ろに乗ることは無かったですね。
    コースは間違えても減点の対象ではないのですか。
    今、同じことをやれと言われても絶対できないですね。

    1. ま~く より:

      いはち さん

      年末という事もあり、この日は通常よりも受験者が多かったようです。検定員の話では、もっと暮れが押し迫れば受験者が多くなるのではないかとの事でした。

      卒業検定はあくまでも技能を見るという事になっています。教習所ではコースを覚えろとは言われますが、コースを覚えていないことは技能の有無とは無関係なので減点対象ではないという事のようです


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