麺や 阿闍梨 市川店

小生は普段からほとんどラーメンを食べる機会がない。麺類よりもご飯の方が好きなので、中華料理店に行っても大抵は「~定食」というメニューを選んでしまう。そんな小生が、なぜか急にラーメンを無性に食べたくなり入ったのが「麺や 阿闍梨 市川店」であった。

この店は京葉道路の市川ICと原木ICの中間あたりに位置する、「SHOPS」ショッピングモールの中にある。余談であるが、先日、中国製毒餃子が問題になったが、その餃子が売られていたスーパーもこの中に入っている。
訪れたのがちょうど昼ごろであったが、タイミングよく並ばずに店内に入ることができた。ここのウリはかき揚げ入りのラとのことでーメン、かき揚げを含めたすべての具が入った、「阿闍梨 醤油らーめん」を注文することにした。
名物のかき揚げは注文を受けてから揚げるとのことで、注文してから提供されるまでは少々の時間を要した。
具が全種類入っているとのことで、麺の上を具で覆い尽くしている。一番遠い所にかき揚げが立てられており、時計回りに味付け玉子、シナチク、チャーシューが並び中央に置かれたレンゲの上に海苔が添えられている。見た目としてはなかなかのものである。
しかし一口食べた後にラーメンとしては致命的な欠点に遭遇することになる。

スープがぬるいのだ!!!

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伊丹十三監督の映画『たんぽぽ』のなかに「熱くないラーメンはラーメンではない」というセリフがあるが、そのセリフを声高に叫びたくなった。温かい料理は温かいうちに、冷たい料理は冷たいうちに客に提供するのが、飲食店の基本であると思う。小生は料理に関しては素人であるが、自宅で料理の腕を振るう際はこのことは絶対に死守する。

いきなりショックを受けながらも気を取り直して食べていくことにする。まず看板のかき揚げは、玉ねぎ、長ネギ、小エビなどの具材が豊富に入っている。ところが油切りが全くできておらず、かき揚げの下面が油まみれの状態となっている。油は当然ながらスープへ染み出しスープの味への影響を与えることとなる。

次にチャーシューであるが、こちらは味付けは控え目に押えられており、そのために肉の味を楽しむことができるしラーメン全体の調和を崩さないように工夫されている。また味付け玉子の味付けもまぁまぁである。
肝心のスープは豚骨や鶏がらでダシをとりながらも、あっさり味のに仕上がっているのであるが、看板であるかき揚げの油がスープの調和を崩す結果となっていた。

おそらくこの店の主人はそれなりの店で修業していたのではないかと思う。しかし独立して気が緩んでしまい、ここの仕事が雑となってしまっているのではないか、そう思わせる店であった。ここの素材には、考えられており光を感じさせる部分はあるだけに、もったいないと感じさせる店であった。



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