タイ国際航空 A350-900導入

タイ国際航空は同社で初めてとなるA350-900を受領した。タイ国際航空ではA350-900を12機(うち8機はリース)発注しており、今後順次納品される予定となっています。当面はバンコク-チェンマイの国内線で運用を行い、機材数が揃ってきたところで、バンコク – メルボルン線に投入される予定となっています。

日本のJALでもA350-900は、B777シリーズの代替と位置付けられていますが、タイ国際航空もこれは同じようです。タイ国際航空ではB777-200/300を合わせて35機保有しています。このうち2000年よりも前に導入された更新時期を迎えた機材が12機あります。これはA350-900の発注数と同数ですし、前述のメルボルン便も現在はB777-300で運航されている事でもそのことが分かります。

注目される日本路線への投入について、タイ国際航空のノン・カリンタ日本地区総支配人は今年中にも投入したいとしています。タイ国際航空のB777シリーズは成田や羽田にも投入されていることを考えても、その可能性は充分可能性があると思います。

TG_A350-900

ただタイ国際航空には新機材導入を手放しで喜んでいられない事情があります。一番の課題はその経営状況です。タイ国際航空の直近3年間の決算状況は以下のようなものとなっています。

2013年:最終赤字 120.3億バーツ
2014年:最終赤字 155.7億バーツ
2015年:最終赤字 130.5億バーツ

3年間で400億バーツ(日本円で1,200億円)以上の赤字となっています。今年も1~3月期は60.1億バーツの黒字となったものの、4~6月期は29.2億バーツの赤字となっています。路線削減や人員削減の効果もあり、半期では黒字を確保したもののまだ予断を許さない状況のようです。

赤字の要因としては様々なものがあるようですが、ひとつの要因としては古い機材の売却が進んでいない事もあります。特に古いB747シリーズの機材を多数保有していますが、この売却には苦労しているようです。日本の航空会社がB747を退役させた際もかなりの数がスクラップとなりましたが、リセールしようにも買い手がつかない状態のようです。

いずれにしてもタイ国際航空が早く再建の道筋をつける事を祈るばかりです。

4 responses on タイ国際航空 A350-900導入

  1. Dr.鉄路迷 より:

    最近の飛行機はコックピットの窓の形状に特徴がありますね。
    いままでのボ社とかA社とかはだいたい同じ形をしていたのに。

    1. ま~く より:

      Dr.鉄路迷さん

      特徴的なフォルムが増えたので、機種の判別がしやすくなりましたね。
      個人的には馴染があるせいか、B社のフォルムの方が好きだったりします。

  2. あさと より:

    私大きさ的にはこの飛行機にかなり期待してるんです
    787より広く777より狭いですからね
    当然3-3-3のアブになると思います
    少しは狭さを感じにくくなるのでは・・・・と

    1. ま~く より:

      あさとさん

      TGのアブレストもエコノミーは3-3-3 のようですし、各航空会社は
      同じだとは思います。でもどこかの会社は3-4-3なんて仕様にして
      来るかもしれませんよ(笑)

      いずれにしても私もこの機種には期待です。


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