最近になってあることをきっかけに、iPhone5Sを入手しました。動作は問題なくバッテリもなかなか良好な状態でなかなかの良品です。せっかくですので
格安SIMなどを挿して使いたいところですが、このiPhone5Sはひとつだけ問題があります。それはSoftbankのSIMロックがかかっているということです。
携帯電話事業者各社では2015年5月以降に発売された携帯電話については、一定条件を満たしていればSIMロックの解除に応じることになっています。しかしiPhone5Sに関しては発売が2013年9月ですので、その対象外となっています。そのためSoftbankショップに持ち込んでもSIMロック解除はしてくれません。そんな事業者のSIMロック解除対象外の端末のSIMロック解除の方法としては以下の3つがあげられます。
- ファクトリーアンロック
- 脱獄
- SIMロック解除アダプタ
現状でもっとも確実な手段と思われるのは最初の、ファクトリーアンロックです。iPhoneのSIMロック情報は米Apple社のサーバで管理されています。これを専門の業者に依頼して、ゴニョゴニョしてもらいサーバの登録情報を書き換えるというものです。業者にお願いすることになりますので、当然費用が発生するのが難点です。機種や業者により価格は様々ですが、10,000円から30,000円ほどです。
次に脱獄ですがiOSのシステム管理者権限を乗っ取って自分の意のままに動くようにしようというものです。3つの方法の中では唯一費用が掛からない方法ですが、iOSのバージョンがあがると、再び収監されて(SIMロックがかかって)しまいます。またAppleもiOSのバージョンアップの際は脱獄できないように対策を打ってきますので再脱獄がずっと可能というわけにはいきません。
そこで今回はSIMロック解除アダプタ(通称:SIM下駄)というものを使ってSIMロックの解除にトライすることにしました。Amazon でSIM下駄を検索すると、「R-SIM 10+」と言うSIM下駄が1,000円ほどで販売していましたので、これを調達しました。
R-SIM 10はこんなパッケージに入って送られてきました。
SIM下駄とmicroSIM変換アダプタとSIMトレイをあけるためのピンがセットになっています。
SIM下駄をSIMトレイにセットします(左)。SIM下駄自体はごく薄い基板になっています。右が今回使用するDocomo回線のSIMです。これをSIM下駄の上に載せてiPhoneにセットします。その際、[設定]→[モバイルデータ通信]のメニューで4Gをオフにしておきます。
SIM下駄を装着したSIMを本体に入れて少しすると設定メニューが開きます。各形態事業者の名前が並んでいますが、SIMロックをかけている事業者(携帯を買った会社)を選択します。今回は「JP SoftBank」を選択します。
上の画像が表示されたら「TMSI1.2G3G4G」を選択します。
この画面では「M2(iOS8-iOS10)」を選択します。
「了解」を選択します。以上で設定は完了です。後はiPhoneを再起動させます。
以上できちんとDocomoの電波をつかむことに成功しました。ためしにネットが使えるか試してみましたが問題なく使えました。写真では3Gでつながっていますが、その後は4Gで問題なくつながっています。ただデータ通信専用の格安SIMの場合は、アンテナピクトがたたない状態になる場合がああるようで、今回もそのようになっています。ただ使用する分には問題ないので、しばらくはこの状態で様子を見てみたいと思います。
【追記】
SIM下駄を使ったSIMロック解除ではしばしば「圏外病」と呼ばれる、通信可能エリアにいるにもかかわらず圏外表示されるという現象が起きるようです。SIM下駄の購入サイトに圏外病の対応方法が記載されていましたので、転載しておきます。
【圏外病から脱出するには】
- 「圏外」のままになってしまった。この場合は、ドコモの端末にSIMを入れ替え電波が拾える状態にして最初からやり直してください。
- SIMフリー、docomo版iPhoneの場合は、設定→ キャリアの自動をオフにして NTT DOCOMOを選択すると電波が拾える状態に戻ります。*ドコモの端末にSIM差し替えで電波が拾える状態戻ります
- 圏外、アクティベーションエラーになった時にはホームボタンから緊急電話を選択して「*5005*7672*0#」を押してください。
「設定しました サービスセンターアドレス:アドレスなし」⇒「了解」をタップして再起動します、
再起動しても圏外とアクティベーションエラーがなおも続く場合は数回同じ作業を繰りしてください。
その後、最初の設定画面に戻りiOS9.CDMA4GCardを選択しタップしてください【注意】
再起動、機内モードなどで電源OFFにする時は必ず、設定→ モバイルデータ通信内の4GをOFFにしてください。
4GがONのまま再起動すると、アクティベーション画面になり圏外になってしまいます。【誤って違うキャリアを選択してしまった場合の修正方法はこちら】
- 装着したいSIMカードと違うSIMカードを用意します。どのキャリアのSIMでも、アクティベーションSIMでもよろしいです。また現在契約が切れて正常に使えないSIMでも可です。
- 手順 1で用意した、装着したいSIMカードとは違うSIMカードをSIMロック解除アダプターに載せ、SIMトレイに入れてiPhoneに挿入します。
- キャリア選択画面が出るので、適当なキャリアを選択します。
- SIMトレイを取り出し、装着したいSIMカードをSIMロック解除アダプターに載せ、SIMトレイに入れてiPhoneに挿入します。
- 使っているiPhoneの元のキャリアを間違えないように選択します。
- 本体の電源を切り、再起動したら、電波を掴むようになります。手順 5でなおも選択を間違えてしまった場合は、手順 2から繰り返してください。
こんな技もあるんですねぇ。
知りませんでした。
でも最近、いろんなことで必要にせまられ、とはいえニッチなニーズにも関わらず「こんなものあるかな?」と調べてみると案外、そのものずばりの商品があったりしますよね(笑)
餌釣師さん
現在では国内携帯電話事業者はSIMロック解除に応じることになっていますので、こういった必要性も薄くなってはいますが、ニッチとはいえ違法でない限り需要のあるところには供給があるということですね。
規制する側もあれば
規制を逃れる側もあるわけで
イタチごっこと言えば言い過ぎなのでしょうけど
なんかとても面白いです
あさとさん
SIMロック解除の方法で2番目に書いた脱獄なんかはまさにイタチごっこで、わずかがセキュリティホールを見つけハッカーが脱獄方法を見出し、Appleがその穴をふさぐということが繰り返されています