令和3年は梅受難の年

今年は日本最大の梅の産地の和歌山県で、不作だったために梅酒用の梅の調達に苦労した話は以前に記事にしました。

2020年の梅酒造り
毎年、梅酒や梅干しを作っていることは以前にも書いています。梅干造りに関...

梅干し造りの完熟梅の入手にはさらに苦労し、6月中は自宅近くの青果店やスーパーを毎日のように回りましたが、遂に店頭で目にする機会はありませんでした。7月に入り某ネットショップで九州産の南高梅が売られているのを見て、ようやく入手するという状態でした。

完熟梅のネット購入に関しては実物を見ない状態での購入になるため、品質面が不安でしたが到着したものを見るとなかなかの良品でした。完熟具合もちょうどよくすぐに漬込みが可能な状態でした。

そこで早速漬け込みを行いました。例年であれば6月中旬に漬込みを行うものが、今年は半月ほど遅れて7月4日の漬込みとなりました。ここ数年は梅の重量に対して15パーセントの塩で漬込んでいます。

漬込みから3日もすると充分な量の梅酢が上がってきましたので、赤紫蘇の投入をします。その際に赤紫蘇を塩で揉み込みますので、実際に使用する塩は17パーセントほどになっているのではないでしょうか。あとは土用干しをすれば梅干しは完成です。しかし今年の梅仕事の受難はまだ続くことになりました。

土用干しは3日間、晴天が続く日を選んで行う必要があります。例年はお盆の時期に行っているのですが、漬込みが遅れた事もあり9月に入ってから干すつもりでいました。ところが今年の関東地方では9月は雨の日が続き、晴れが3日どころか1日続く日も殆どありませんでした。そのため、梅は樽に漬込まれたまま10月を迎えることとなってしまいました。

その間、幸いにもカビの被害に遭うこともなく良好な状態を維持できていました。すると10月に入って最初の週末に天候に恵まれたので、遅れていた土用干しを行う事にしました。

梅干し造りを始めた当初は土用干ししてすぐに食べていましたが、本当は2・3年保存すると色がよくなり、味もまろやかになります。そのため数年前から干しあげた梅干しは3年経ってから食べるようにしています。そのため、今回仕上げた梅干しを食べるのは3年後です。しかし手に触れた感じでは、皮も柔らかく美味しくできたのではと思います。

4 responses on 令和3年は梅受難の年

  1. いはち より:

    梅干しは母親が作っていましたが、山にある梅の木から
    梅をもぎ取る作業が高齢で出来なくなり、今年は作らなかったです。
    かなり根気のいる作業ですね。
    やり遂げるマークさんはすごいと思います。
    手作りの梅干しはさぞかしおいしいのでしょうね。

    1. ま~く より:

      いはち さん

      木になっている梅をもぎ取るというのは、なかなかの重労働でしょうね。私が知っている和歌山の梅農家では収穫期になると梅の木の下にビニールシートを敷いておきそこに落ちた梅を収穫しているようです。落ちてくるのは完熟梅ですので梅酒には向きませんが、梅干し造りには向いています

  2. あさと より:

    人生で3度しか口にしたことのない日本の食材です(笑)
    体に良いとわかってはいますが
    結局ダメなんですね
    カビが生えないように慎重に管理してくださいね

    1. ま~く より:

      あさと さん

      あさとさんにとって梅はそうですよね。
      梅には殺菌作用がありますので、適正な塩分濃度で漬けた梅干しは常温でもカビたりしません。梅がカビるのは、ただ痛んで雑菌がついた梅に気づかず一緒に漬込んだ場合や塩分濃度が低い場合です。こうして出来上がってしまえばもう心配ありません。

いはち へ返信する コメントをキャンセル

※メールアドレスは管理者のみに通知されます。