マレンマオ -タイ・ソンクラーン録 Vol.21-

出張市場で降り始めた雨がやまないため、この日は屋外の縁台ではなく家の中での食事となった。ビールを飲みながらゆっくりと食事をしていると、雨脚は少しずつ弱くなっていった。しかしそれとともに屋外の縁台である異変に気がつくことになる。

縁台の部分には夜でも食事ができるよう、一つの蛍光灯が設置されている。この日も、その蛍光灯はつけられていたのであるが、その周りに無数の羽虫が飛び交っているのだ。

しかもその数は次第に増えていくのだ。聞くとその虫はタイ語でマレンマオ(イサーン語で、メーンマオ)という虫でソンクラーンの時期に雨が降ると現れ、素揚げにして食べると旨いのだ等と呑気に言う。

どこからともなく飛んできたマレンマオは蛍光灯の周りを飛び交ったあと、そのうち地面に降り長い羽根を落として地面を歩き回る。そしてどこかへまた消えていく。庭にいる鶏はその地面を歩き回る虫を追いかけ捕食している。しかしその数はドンドン増え、しまいには家の中にも入ってきて天井のヤモリがそれを狙うという状態になった。

マレンマオについて彼らからは、食べると旨いという情報しか得られなかった。しかしその様子を見ていると羽蟻が交尾をしているのだろうという事が推察された。

そこで調べてみると、やはり確かに羽蟻であったのだが蟻は蟻でも白アリの一種だという事が分かった。羽を落とした羽蟻は木材や段ボールの影等に隠れそこで巣を作る。羽蟻の体は黒いもののその子は白い体をしているようである。しかもこのマレンマオ、イサーンのみならずバンコク等でも発生するようなのだ。さすがの小生もこの白アリの大発生には驚かざるを得ない経験となった。

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蛍光灯の回りはマレンマオが飛び交います。

少し動画で撮影してみました。

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蛍光灯の下では地上に降りたマレンマオを鶏がついばみます。

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マレンマオはこんな大きな羽がついています。

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羽を落とすとこんな感じに。羽蟻は黒いですがその子供は白い体のようです。

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翌朝、村で唯一の街灯の下はマレンマオの羽でいっぱい


8 responses on マレンマオ -タイ・ソンクラーン録 Vol.21-

  1. 鉄路迷 より:

    高いところも狭いところも大丈夫です。
    辛いのも大丈夫。
    でも、
    虫だけはダメ~!
    です。

  2. いはち より:

    動画を見ているだけで耳の後ろが痒くなって
    きてしまいました。
    こんなにいるのですか・・
    しかもこれを食べてしまうんですか?
    私も虫だけは勘弁です。

  3. 餌釣師 より:

    鶏たちの大事な蛋白源ですね。
    栄養価が高そうです。
    動画で見ると結構大きそうですが、1匹の大きさはどのくらいですか?

  4. ま~く より:

    Dr.鉄路迷さん
    あら、虫がダメでしたか。
    でも次回も虫ネタです(笑)
    ちなみに私は高いところの方がいやです

  5. ま~く より:

    いはちさん
    ちょっと、引きの動画でしたが、それでも写真より
    雰囲気が伝わるかと思い動画にしました
    イサーンの人にこれを見せると皆さん美味しいよと言うのですが(笑)

  6. ま~く より:

    餌釣師さん
    鶏にとっては格好の獲物ですね。
    またそうして育った鶏も最終的には食べられてしまうのですが
    マレンマオの羽の長さは5cm弱と言ったところですが、胴体の
    大きさは3cmほどです。蟻の仲間のなかでは大き目のサイズかと思います

  7. あさと より:

    だめっす!
    たとえ美しい蝶でも
    私はそばに来るときっと逃げると思います
    ま~くさんよりずっと年寄りですが
    きっと虫とのコンタクト数は桁違いに少ないと思います
    こんな虫
    食べるところがあるのでしょうか
    芋虫系は
    なんとなく食べる部分がたくさんあるな・・と思えますが

  8. ま~く より:

    あさとさん
    私は子供のころに虫を追いかけて野山を駆け回っていたせいか
    現在でも虫に触れることについては抵抗感はありません。
    でも現代日本人の感覚からするとあさとさんの感覚の方が
    ごく自然なのだと思います
    マレンマオは羽が落ちたのを素揚げにしてそのまま
    丸ごと食べるようです。

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