アユタヤ観光の最初の場所に選んだのは、ワット・ラチャプラナであった。この寺は1424年、アユタヤ王朝8代目の王ポロム・ラチャシラットが王位継承争いで死んだ二人の兄たちのために建立した寺院である。この寺院もビルマ軍の侵攻の際に徹底的に破壊された。
敷地内に入るともっとも目につくのはクメール様式の仏塔である。その様式美は創建当時の美しさを想起させるのに充分なものである。こちらの仏塔は修復工事が行われているようなので数年したら当時の美しさが再現されるのかも知れない。
また否応なしに目に入ってくるのはビルマ軍によって破壊された仏像たちである。首がなくなっているもの、胴体部分が切断され横たわっているものなどいたるところに破壊された仏像がそのままにされているのだ。アユタヤ王朝の歴史については不勉強な部分があるが、ビルマ軍側に相当の憎悪の念がなければここまではしないだろうと思われる破壊ぶりである。その迫力には少々圧倒されながら、見学をすることとなった。
【入場料】
外国人:30THB、タイ人:無料
外国人は左の受付で拝観料を支払いますがタイ人は無料です。
敷地内に入ると中心にそびえる仏塔が目に入ります。修復工事中のようです
寺院内には破壊された仏像が残っています。
中心の仏塔の周囲にも多数の仏塔が立っています。
仏塔の壁面に施された仏像も破壊されています。
焼け焦げたような跡がありますが、当時のものか修復によるものかは不明です
本当に無数の仏像が破壊されています・
こちらの仏塔は比較的きれいですね。
創建当時は赤レンガの綺麗な建物だったのでしょうね
中心の仏塔は登れるようなので登ってみましょう
内部の階段はかなり急こう配です。
苦労して登った割に内部はあっけなく・・・
仏塔上部からの眺めはこんな感じでした。
首の無い仏像は見るも無惨な姿としか言いようがありません。
その国の宗教文化に対しての不平不満が
あったのでしょうか?
それとも仏像の中にお宝が隠されているとでも
思ったのでしょうか。
実にもったいないです。
確かにクメール様式がよくうかがえる形の仏塔たちですね
アンコール朝の寺と似通っています
この時代実は宗教戦争も起こってるらしいんですね
それぞれの国の宗教(仏教かその他ヒンズーとか)が違う時に
こういう偶像破壊が行われます
カンボジアでもこの2宗教は
同じ王朝でも統治王が変われば変化したり
また周りの国の宗教にあわせて変えたりと
ずいぶんセンシティブに変化していたようです
仏教内でも
例えばその偶像がブッダの形をした王様だったりしたら
また同じことが起こったりしたんでしょうね
私が行ったころはもっと野っぱらの中にある・・・という
そんな印象でしたが
今回の記事のお写真だけでもずいぶん変わった感じがうかがえます
破壊された仏像はとても無残な姿ですね。
破壊したビルマ軍は本当に憎悪の念がすごかったのですね。
いはちさん
アユタヤ王朝では仏教を国家の公式な宗教として扱い政治行事と
仏教行事が混然一体として行われました。そのためアユタヤにある
仏教施設もアユタヤ王朝の一部として認識されていたように思います
当時の施設がこうして破壊されてしまったのは残念ですが
破壊された後に打ち捨てられ、そのまま放置された事が却って
世界遺産登録につながったと言う面もあるかと思います。
あさとさん
アンコールには行った事がありませんが、写真で見るアンコールン
の寺と様式は似ていると思います。インドシナ半島内の古代文化圏と
現在の国境が必ずしも一致していない事を感じさせます。
新政権が旧政権が作ったものを破壊、否定すると言うのは世界歴史の
常ですね。新政権が自らの正当性を強調するための常套手段として
旧政権を功績を否定するという事が行われます。
それは三国志では徹底的に悪役にされる曹操や、浪費癖で国家の
財政破綻を招いたとされるマリー・アントワネットの例でも明らかだと
思います。
こちらでも修復工事が行われている事は書きましたが、やはり以前とは
だいぶ変わっているんですね。世界遺産の登録条件として適切な
維持管理が求められますので、修復工事が行われているのはその影響も
あるのかもしれませんね
旅途愉快さん
破壊された仏像は本当に無残な状態でした。
ただそうしたものが現代まで残っていると言うのはすごい事だと思います
あれま、ほんとだ。
ここまで無残に破壊活動が行われたんですね。
今度アユタヤに行ったときにでも見てきます。
餌釣師さん
無残に行われた破壊の様子がしっかりと残っています。
バンコクからも遠くないですので機会があったら訪問して
見ると面白いと思います。
バンコクから日帰りツアーなんかもありますので
そういったものを利用するのも良いかと思います。