2016年5月から試験走行を始めていた、バンコクのパープルライン(正式名称 チャローン・ラチャタム線)ですが、8月6日に正式開通となりました。今回開通したのはバンコクのタオプーン駅から、バンコクの北ノンタブリ県のクロンバイ駅までの16駅・23kmの区間です。運賃は16バーツからで各駅ごとに2バーツが加算され、上限は42バーツとなるとのことです。
パープルラインで使用される車両は、車両をJR東日本系の総合車両製作所、モーターを東芝、変電・配電システムを明電舎が製造しています。また商社としては丸紅がこれらの企業体を束ねる形になっています。このほか改札・券売機・通信システムはシンガポール企業が、信号システムをカナダ・ボンバルディアが請け負っています。
慢性化しているバンコクの渋滞解消に一役担う事が期待されるパープルラインですが、課題も多いものがあります。一番の課題は既存のMRT/BTSと接続していないことです。
上図にあるようにパープルラインの起点となるタオプーン駅と、MRTブルーラインのバーンスー駅が接続していないのです。計画ではブルーラインがチャオプラヤー川西岸のタプラまで延伸されることになっていますが、延伸が実現するまではパープルラインは孤立したままとなります。タオプーン駅とバンス―駅の間は1Kmほどの距離があります。5分歩くことも厭うタイ人がこの距離を歩くはずがありません。その為使い勝手が悪い路線となっているのです。
そのことが響いてか利用者数も思った以上に伸びていないようです。MRTを運営する首都電車公団では1日当たりの利用者数を10万人と見込んでいましたが、これまでのところ1日あたり2万人ほどにとどまっているとしています。これを受けて首都電車公団では9月からパープルラインの料金を半額にすると発表しましたが、これで利用者が増えるというのは難しいように思います。首都電車公団は一刻も早くパープルラインとブルーラインを接続し利用者の利便性を図る必要があるようです。
ただ個人的にはバンコクの渋滞解消という意味で期待しているのは、バンコク中心部からドンムアンを経由してパトゥームターニー県ランシット駅までを結ぶ予定のレッドラインです。ドンムアン国際空港近辺は再開港以降、渋滞が酷くバンコク都内でタクシーを捕まえ「ドンムアン」と言うとかなりの確率で乗車拒否に逢います。現在のところレッドラインは2018年の開通を目指して工事が進んでいますが着実に進めてもらいたいものです。
バンコクの渋滞は世界的見ても、ホーチミン、ジャカルタと並んで酷いと評されています。鉄道の整備が進み渋滞が緩和される事を期待したいと思います。
あら。
ホントだ。
乗ってみようと思ったら、これでは行きづらいですね。
バスに乗る自信はないので、タクシーで乗継になりそう・・・。
Dr.鉄路迷さん
このくらいの距離ですとうまくトゥクトゥクが捕まれば良さそうなんですけれどね。暑いバンコクで1kmほど歩くと言うのはやはり少し抵抗がありますね
このラインは日本では日本製車両の導入ということで
良い面ばかり報道されていますね
私もまったくMKさんと同じ感じ方をしています
ただ
さもありなん・・・・とも思っています
マカサン駅のことなどや
エキスプレスとシティラインが全くの別線勘定にしたことや
タイという国は以前からそういった感覚に欠如していましたからね
欠如していたのではなく
予定はしていたけど所所の理由で難しい時に
まあいいかあ・・・でやることが多いような気がします
あさとさん
アジアの交通インフラ整備ではシーメンスが強いですし、近年は大陸企業の台頭もあって日本勢は失注続きでしたからね。そういう観点でもパープルラインが日本で取り上げられることが多かったと思います。
レッドラインも三菱重工、日立、住商と言った日本勢の受注となりました。こちらも順調に建設が進んで欲しいものです。
そうそう、この先日もこのどこともつながらない鉄道の要/不要が議論になりました。
まぁ将来はつながるんでしょうけどね、タイですからね・・・いつになる事やら。
餌釣師さん
利用する側となっては早く接続して欲しいところですが、場所がタイだけにどうなんでしょうね。一時期は2016年にもブルーラインが延伸・開通するとしていましたが、なかなか進捗は良くないようです。