『BIG HOPガーデンモール印西』の絶品・魯肉飯

バブル期の負の遺産として現在も清算が続いている事業に千葉ニュータウン事業があります。首都圏においては多摩ニュータウンや港北ニュータウンに次ぐ大規模ニュータウンを構想し東西約18km・南北2~3kmに広がるエリアで、1966年に千葉県が単独で事業を開始しました。しかしその後は以下のような状況となっています。

計画当初は2,912haを開発して計画人口34万人を見込んでいたが、1970年代のオイルショックや1990年代のバブル崩壊などで縮小を余儀なくされ、2015年11月時点の開発面積は約1,930haで、計画人口は45,600戸/143,300人となっている[6]。実際の人口は、2016年5月末時点で95,511人に留まっている[6]。このため、千葉県企業庁の2013年度決算ではニュータウン事業は1150億円の赤字となっている(ニュータウン事業費収入は2809億円、支出は3959億円)
(※Wikipediaより引用)

こういう状況のため、千葉ニュータウン地区は駅の周辺に住宅が建つエリアが点在するほかは広大な空き地が広がるゴーストタウンのような状況になっています。

そんな場所に、2007年9月にオープンしたのが『ビッグホップガーデンモール印西』でした。大きな観覧車を擁しオープン当初は周囲の注目を集めていました。しかしオープンの翌年の2008年5月に開発・運営を行っていたミキシング社(大阪府)が経営破たんし、以降は以下のように運営者がコロコロと変わる不安定な状態となっています。

 2008年8月:住商アーバン開発が運営権を取得
 2013年2月:京阪流通システムズがが運営権を取得
 2013年7月:ジョーンズ・ラング・ラサールが運営権取得

場所はこんな感じです。運営者がこういう状況ですのでモールから撤退するテナントも多く、撤退したテナント跡地に入居するテナントもなく放置されるという状態が続いています。フードコートにおいてもそれは例外ではなく、小生がお気に入りだった『アルバの市民」という金沢カレーのお店や、サブウェイ、すき家といった全国チェーンのお店も離れていくという状況になっています。

施設はこんな風に綺麗なのですが・・・

日曜日にも関わらずモールのメインストリートは閑散としています。

子供向けにこんなアトラクションもあります。まぁ小さな子供には人気ですが、絶対的な来場者は少ないですね。

モールの一番の目玉のアトラクションはこちらの観覧車です。料金は小学生以上が500円/人です。

観覧車からの眺めはこんな感じ。この写真を見てもこの地区が駅から少し離れると何もないことがわかりますね。そんななか久しぶりの新規入居者として「香港飲茶 王記」というお店がフードコートに入居しました。

フードコートには別な中華料理屋もあるのにと思いながらメニューを見ると、魯肉飯がラインナップされています。先日も書いたようになかなか日本で本場と同じものが食べられず残念に思っている小生ですが、写真を見ると悪くなさそうなので注文してみることにしました。そして食べてみると、

 当たり! です

台湾で食べたと遜色のない味です。なぜかご飯にいっしょに盛られているキムチと紅ショウガはご愛嬌ですが、魯肉飯自体は風味、味付けともに本場で食べるものと変わりません。次回、こちらに来たときは迷うことなく、またこちらを注文することは必至です。

上記のようないつまで存続するかわからないモールのお店ですが、できるだけ長くこの魯肉飯を提供してほしいものです。

6 responses on 『BIG HOPガーデンモール印西』の絶品・魯肉飯

  1. あさと より:

    魯肉飯はラッキーでしたね

    ただいつも思うのですが
    この肉の甘辛煮が
    日本で提供されるのと台湾で提供されるのとでは

    圧倒的に違います
    もちろん多いに越したことはありません
    日本で食べなれていると
    台湾に来た時に
    あれ?少ない・・・・・
    となる人が出てきそうですね

    1. ま~く より:

      あさとさん

      確かに先日紹介した横浜中華街のお店のように丼で提供するお店が多いようですね。日本は丼ものの文化があるので、台湾と同じサイズで出したら少ないと文句を言われるかもしれません。

      写真ですと比較対象がないのでわかりにくいですが、こちらの魯肉飯はサイズはあまり大きくないんです。さすがに台湾と同じサイズではありませんが、茶碗を少し大きくしたくらいのサイズです。さすがの私もこれだけではお腹がいっぱいにならずに、何かべつなものも頼むことになります。

  2. いはち より:

    千葉県ってNTで失敗して上総アカデミア構想で失敗して、とんでもない赤字を
    出しているのでしょうね。
    ニュータウン内に住んでいた私にはとても懐かしい風景です。と、言うかバブル崩壊前と
    後を知っているので崩壊前はとんでもない施設が点在していたのを懐かしく思います。
    ダイエーがあってドライブシアターなんかも有ったりしたんですよ。
    その前、北総線がまだ千葉ニュータウン中央までしか来ていなかった頃は、その辺の空き地で
    バーベキューをやったりしていました。

    観覧車・乗られたのですね。たぶん私は乗らないと思いますが、このたべものはおいしそう
    です。行けたら行きたいですね。

    1. ま~く より:

      いはちさん

      私の場合は、バブル崩壊前の千葉ニュータウンの状況を知りませんが当時は賑やかだったのですね。実はこのあたり地盤が良いとして金融機関のデータセンターがあったりしますが、あまり一般的な施設でないので人口増には寄与しませんね。

      こちらに行くようになってずいぶん経ちますが、観覧車に乗ったのは1度だけです。これはこれでよい体験でした。いつ閉鎖になってもおかしくない施設ですので、近くに行ったら寄ってみてください

  3. 餌釣師 より:

    千葉ニュータウンってそういう所だったんですね。
    私の住んでいるエリアだとそれこそ多摩ニュータウンとか港北ニュータウンが新たに開発されたベッドタウンのイメージで、それなりに人がいる印象です。
    バブル崩壊のはるか前の1966年から始まった事業でこんな事になっているとは知りませんでした。
    浦安、船橋、津田沼あたりは今でも分譲住宅売り出すとすぐ売れるイメージがあるんですけどねぇ・・・

    ご懸念されている通り、このお店が存続してくれるといいですね。
    美人薄命ではないですが、お気に入りの店が長続きしないというのは珍しい事ではないので心配ですね。

    1. ま~く より:

      餌釣師さん

      千葉ニュータウンも港北ニュータウンのようになることを目指したのでしょうが、如何せんアクセスが悪すぎました。アクセス向上のために北総線を作ったものの運賃が高いとして県民には不評でしたからね。同じ千葉県でもご指摘のような都心へのアクセスの良いところはやはり人気で需要も高いようです。

      お店自体もそうですが、こちらの施設自体も今後どうなるかわかりませんからね。週末でも大勢の人でにぎわうという事はありませんし、収益性も疑問符が付きますし


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