タイの無免許運転事情

少し変なタイトルにはなりましたが、タイの運転免許証に関することについて書いてみたいと思います。

タイでは二輪の免許証は15歳、4輪の免許証は18歳から取得可能となっています。しかしタイの田舎に行くと、15歳には達していないと思われる子供がバイクを運転しているのを見かけることがあります。地方都市では取締りが充分ではなく、子供のバイクや車の無免許運転は多いようです。

また飲酒運転も横行しており、世界保健機関(WHO)がまとめた2015年版の交通事故に関する報告によれば、タイの人口10万人当たりの交通事故死者数が36.2人で世界で2番目に多かったとの事です。

そんな状況にタイ運輸省陸運局が無免許運転の罰則を大幅に強化する方針を打ち出します。1979年に施行されたの自動車法では、無免許運転の罰則は禁錮1カ月以下、罰金1000バーツ以下、免許不携帯の罰則は罰金1000バーツ以下となっていました。しかし陸運局はこれを禁錮3カ月以下、罰金5万バーツ以下に、免許不携帯を罰金1万バーツ以下に改正する法案を国会に提出します。法案はプラユット首相の反対があったものの、9月7日に成立しました。取締りが徹底するかはともかく、法律上は厳罰が科せられるようになりました。

一方で現場の警察官では、政治の動きとは無関係に無免許運転の取り締まりが増えているようです。これはあくまでも警官の個人的な行動です。外国人の無免許運転を見逃す代わりに、賄賂を要求する警察官が特にリゾート地を中心に増えているようです。その背景にあるのは中国人観光客の増加です。

日本もタイもジュネーヴ交通条約に加盟していますので、国際免許証を取得すればお互いの国で運転することができます、しかし中国はジュネーヴ交通条約に加盟していませんので、中国国内で免許証を持っていてもタイで運転することはできません。現場の警察官もそれを知っているので、中国人観光客をターゲットに取締りをおこない小遣い稼ぎをしているケースがあるようです。

タイに行く際には国際免許を取得しレンタカーを運転する小生ですが、幸いにもこれまでのところ、運転していて警察官に止められたというようなことはありません。また訪タイの予定を立てていますが、次回も当地では安全運転を心掛けたいと思います。

2 responses on タイの無免許運転事情

  1. あさと より:

    タイの警察は昔から賄賂要求が耐えませんね
    それを容認してる社会構造なのか
    あるいは法的に整備されてないのか
    その辺はどうなのでしょうね

    おっしゃるように旅行者への要求は
    する方もしやすく
    またされる方も
    ある意味それがあって良かった……
    そういう場合もあります

    しかし
    現行の罰金
    いくらタイとはいえ低いですね

    1. ま~く より:

      あさとさん

      タイやベトナムと言った東南アジア圏では警察官の賄賂要求は多いですね。これはタイ警察の構造的な問題ですので問題の根は深刻です。末端の警察官は上官に受け取った賄賂の一部を上納するという風潮はまだなくなっていないようです。上司に上納をしなければ出世にも響くようです。

      そんなことをして上官になるのですから、警察の不正もまた深刻です。富裕層のバカ息子が重大交通事故を起こしたにも関わらず、警察上層部に金をつかませもみ消すなんてことは頻繁に起きています。

ま~く へ返信する コメントをキャンセル

※メールアドレスは管理者のみに通知されます。