タイ・ライオンエア日本就航

日本就航が正式決定

国土交通省航空局は11月2日付けでタイ・ライオンエアが申請していた外国人国際航空運送事業の経営許可申請を許可しました。これを受け同社では、以下のように日本路線を開設することを正式に発表しました。

 2018年12月7日:バンコク(ドンムアン)-成田 <週7便>
 2019年01月:バンコク(ドンムアン)-中部 <週5便>
 2019年03月:バンコク(ドンムアン)-関西 <週5便>

これによりタイ・ライオンエアのみを利用して日本からバンコクを経由し、タイの地方都市へ行くという事が可能となります。これはタイ国際航空、エアアジアに続いて3社目となります。毎年増加している訪日タイ人の需要を取り込むとともに、タイの地方都市へLCCで行きたいという人には使い勝手が良くなります。

日本就航に関する課題

クレジットカードが使えない

しかし小生のような外国人が同社を利用するには、大きな課題があります。それは以前にも書いたことがある支払方法に関する問題です。


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こちらはタイ・ライオンエアの決済方法の選択画面です。銀行振込やコンビニ決済など様々な方法が選択できますが、タイ国外から決済を行う場合にはクレジットカードを選択になると思います。しかし以前にも書いた通り、同社のサイトではタイ国外発行のクレジットカードを受け付けていません。

Thai Lion Air予約編 - タイ・イサーン冷涼録 Vol.22 -
話は遡って昨年の10月、訪泰の予定を組んでいた時のことになります。バン...

本稿執筆時でもその状態は変わっておらず、実際に試してみるとクレジットカード会社の認証時にエラーとなるようです。以前は決済通貨をシンガポール・ドルに変更すると決済できましたが、サイトがライオンエア・グループの統一様式にリニューアルされてからは、通貨選択ができなくなっています。一部でばスマホを使えば決済可能とするサイトもありますが、現段階ではできなくなっているようです。

決済に関する回避策

タイ国外発行のクレジットカードが使えない、タイ・ライオンエアのサイトですが、実はこれには回避策があります。ライオンエア・グループにはいくつか国際線を運航する会社がありますが、本家のライオンエアやマレーシアのマリンド・エアのサイトを利用するのです。

この方法を取れば、日本で発行されたクレジットカードを使っても決済が可能となっています。

それでも小生には使えない

小生がタイに行く際には、普通の人よりも荷物が多いことが殆どです。国際線に関してはいつもJALを利用しますので、JGCメンバーの特典で超過手荷物料金の心配は無用です。しかしタイ国内でとなると話は別です。これに関しては以前にタイ・エアアジアで悲惨な思いをしています。

Thai AirAsia チェックイン -タイ・ソンクラーン録 Vol.10-
翌朝のThaiAirAsia のフライトは7時30分発と早朝のフライト...

タイ・ライオンエアに関しては、2017年に受託手荷物に関する規定を改定し、以前は15㎏/人までが無料であったものが、10㎏/人までが無料と変更されています。小生がタイ国内を移動する際には、これでは収まりませんので、追加手荷物料金を払う必要があります。

超過重量 追加手荷物料金
+5kg 250 THB
+10kg 350 THB
+15kg 520 THB
+20kg 690 THB
+25kg 870 THB
+30kg 1,000 THB
+35kg 1,200 THB

受託手荷物許容量の超過分については上記の金額を、予約時に運賃と合わせて支払う必要があります。仮に20kgオーバーしても日本円で2,500円弱ほどです。しかし、タイ・ライオンエア以外のライオンエアグループで、この追加手荷物料金を指定しようとするとできないのです。


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上図は本家・ライオンエアの予約画面です。試しにデンパサールからジャカルタを経由してバンコクに行く旅程を組んでみました。デンパサールからジャカルタまでが本家のライオンエア、ジャカルタからバンコクまでがタイ・ライオンエアとなっています。前半の旅程では追加手荷物料金が選択できていますが、後半の旅程では「Not Avalable」となっており選択できなくなっています。

挙動に少々違いがありますが、マリンド・エアでも超過手荷物料金は他のグループ会社の選択は不可となっており、これは同グループ会社の共通仕様のようです。これでは小生にとっては利用できないものとなってしまいます。

今後の動きに注目

これまでタイ国内を中心に展開していたタイ・ライオンエアですが、近年は国際線の開設を積極的に行っています。中国線の開設からしばらくして、Alipayや銀聯での決済に対応しました。日本人の訪タイ需要を取り込むには、決済できないというのは致命的ですので、日本就航を契機にタイ国外のクレジットカードが利用できるようになる可能性は高いものと思います。今後、どのような展開になるかは注視したいと思います。

2018/11/20 追記

別件でカード会社に問合せがあったのでついでに本件についても確認したところ、以下のような回答がありました。
 ・加盟店側システムからの承認(オーソリ)の要求を受け付けている
 ・上記の要求に関してはOKの返答を返している
 ・その後、加盟店側のシステムから応答がない
つまりタイ・ライオンエア側のシステムは、カード会社側のシステムにオーソリの要求を投げてはいるものの、結果の受信処理がライオンエア側でうまく実装されていないようです。

4 responses on タイ・ライオンエア日本就航

  1. あさと より:

    クレカ決済の解決は流石ま~くさんです
    海外サイトを使い慣れてなければ出来ません

    何十年も前
    JALの海外サイトで予約していたときも
    決済関係ではありませんが
    出来ることと出来ないことがありました
    予約決済後
    日本サイトで呼び出してすると
    出来たりしたものです

    超過荷物のカテゴリー構成は
    本家とタイでは料金構成が違うのでしょうか
    分け方が違うとこうなることも想像できますが…

    1. ま~く より:

      あさと さん

      確かにJALでも日本サイトでできるのに、海外サイトでできないことがあるというのは私も経験したことがあります。私の場合は、日本のコールセンターに電話して解決しましたが・・

      超過手荷物に関する規定は確かに、ライオンエア・グループ内でもばらつきがあるのは事実です。ただグループ会社が多いわけではないですし、取込可能な範囲だとは思います。

  2. ハニー より:

    国際線の運航をこれから増やしていくのなら、決済できるようにしていかないと厳しいですね。グループ会社が運用しているのなら、すぐ導入されそうですけど。
    荷物って、超過料金が高いイメージです。そこで稼ぐのか、それともホントに荷物が重いと経費がかかるのか…

    1. ま~く より:

      ハニー さん

      勝手な憶測ですが、近いうちに国外発行のクレジットカードにも対応すると思っています。ただのんびりしたお国柄ですので、予定より遅れているのか、予定自体がのんびりなのか・・・

      LCCでも超過手荷物料金に関する規定は様々ですが、タイ・ライオンエアの場合はそれほど高いなと言う印象はありません。引用した過去記事のタイ・エアアジアのケースでは、20kgオーバーで日本円にして2万円以上の料金を取られたことがあります。あれはやはり高かったですね


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