バンコク鉄道建設

ゴールドライン

タイで初めてとなるゴムタイヤ式無人車両が専用軌道上を走行する自動案内軌条式旅客輸送システム(AGT)で、2016年に閣議決定が行われ建設が進んでいます。6月18日には「ゴールドライン」で使用する「Innovia APM 300」がタイに到着し、公開され注目を集めました。

「ゴールドライン」はチャオプラヤー川西岸のBTS(グリーンライン)のトンブリ駅からチャーティポック通りを結ぶ、総延長2.69kmと比較的短い区間の鉄道となります。まずは年内にトンブリ駅からアイコンサイアム(ショッピングセンター)を経由してクロンサン区役所前(クロンサン駅)までの1.7km、3駅の開業を先行し、その後にアノンカムラム寺までの残り0.96kmを開業する予定となっています。

チャオプラヤー川西岸は小生自身は行った事がないエリアなので、利便性のほどはわかりませんがBTS(グリーンライン)と接続するので、沿線の病院やショッピングセンターの利用者の需要を取り込める可能性があります。タイの公共工事としては珍しく大きな遅れはないようで、今年10月には乗客を乗せた無料運行テストを開始するようです。

■ゴールドライン停車駅
トンブリー駅 (Krung Thonburi)
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チャルンナコン駅 (Charoen Nakhon)
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クロンサン駅 (Khlong San)
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プラチャティポック駅 (Prajadhipok) ※第2フェーズ

レッドライン(SRT)

小生が期待しているのは国鉄レッドライン(SRT RedLine)です。こちらも工事が着々と進んでおり、ゴールドラインと同じく10月に乗客を乗せた無料運行を開始し、2021年初頭からの営業運転を開始する予定です。

レッドラインはダークレッドライン(Dark Red Line)とライトレッドライン(Light Red Line)の2系統があり、前者はバンスー(Bang Sue)からランシット(Rangsit)までの約26km、後者はバンスーからタリンチャン(Taling Chan)までの約15kmを結ぶ路線です。使用する車両は日立製ですでに10両以上が納品済となっています。この路線はタイのLCCが利用するドンムアンを通ることからドンムアン国際空港近くの渋滞緩和に一役買うのではと思っています。

■ダークレッドライン停車駅
バンスー中央駅 (Bang Sue Central Station) 
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チャトゥチャック駅 (Chatuchak)
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ワット・セーミアンナーリー駅 (Wat Samian Nari)
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バンケーン駅 (Bang Khen)
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トゥンソーンホン駅 (Thung Song Hong)
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ラックシー駅 (Lak Si)
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カーンケーハ駅 (Kan Kheha)
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ドンムアン駅 (Don Mueang)
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ラックホック駅 (Lak Hok)
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ランシット駅 (Rangsit)

■ライトレッドライン(Light Red Line)停車駅
バンスー中央駅 (Bang Sue Central Station)
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バンソン駅 (Bang Son)
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バンバムル (Bang Bamru)
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タリンチャン (Taling Chan)

これらの他にもバンコクでは多くの鉄道の建設が進んでいますが、追って記事にしたいと思います。

6 responses on バンコク鉄道建設

  1. 鉄路迷 より:

    クルンテープの中央駅を廃止する話が出ていますから、
    市内鉄道の中心もバンスーに持って行きたいのかもしれません。
    トンブリーに市内鉄道ができればカンチャナブリの方への鉄道にも乗りやすくなりますね。

    1. ま~く より:

      Dr.鉄路迷 さん

      おっしゃるように、早ければ来年1月に開業するバーンスー中央駅はARL、MRTなんかとも接続しフアランポーン駅に代わるバンコクの拠点駅になる予定です。ただ新駅開業後もフアランポーン駅はすぐには廃止せずに当面は運行が続く事が発表になっています。フアランポーン駅の今後の位置づけはどうなるのでしょうね

  2. いはち より:

    へー。
    無人車両ですか・・
    私、ゆりかもめが夏に軌上で停止して
    電気も供給されずにくそ熱い車内に閉じ込められてから
    無人車両はちょっと・になりました。
    どうなんでしょうかね。

    1. ま~く より:

      いはち さん

      おっしゃるように新線は、ゆりかもめと同じ方式になります。熱いバンコクですから、電気が止まって閉じ込められたら大変そうですね。まぁ、ゆりかもめ方式でなくてもそういう事態は起こりうる気もします

  3. あさと より:

    細かく別物を作ってゆくやり方は
    この国の得意技なんでしょうね
    それぞれに
    別の利権が発生してるのではと疑いたくなります(笑)
    事業がすべてタイで賄えるようになってほしいです

    1. ま~く より:

      あさと さん

      台湾の新幹線なんかでは車両を発注した国と運行システムを発注した国がわかれたので、開業当初はトラブルも多かったようですが、そういう事がなければ良いのですけれどね。おっしゃるように自国で賄える技術力をつけるのは一番良いですね


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