明暗分かれるタイの航空会社

タイのLCCのノックスクート・エアライン(以下、ノックスクート)は、6月26日の取締役会で、会社を清算することを決議しました。ノックスクートは、シンガポール航空傘下のスクートとタイのLCCであるノックエアが合弁で2014年設立したLCCでした。日本にもバンコクから、成田、関空、新千歳などに乗り入れていました。

言うまでもなく今回の経営破綻の要因は、新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大に伴う渡航制限や航空需要の急減に伴うもので、タイの幸y喰う会社としては先日のタイ国際航空に続き2社目のコロナ関連破綻となります。従業員425人は全員が解雇となるとの事です。

タイでは非常事態宣言が7月末まで延長される事が決まり、航空機の発着制限もいつ解除になるのかが全くわからない状況が続いています。もともと財務状況の良くない航空会社が多いので、今回のような動きが広がる可能性は大いにありそうです。例えばノック・スクートに出資していたノックエアも昨年は、30億バーツの赤字となっています。2018年は唯一タイの航空会社では好調だった、タイ・エアアジアも2019年は8.9億バーツの赤字に転落しています。

そんなか前向きな動きがあるのが、バンコク・エアウェイズです。以前にウタパオ空港の拡張に関して記事にした事があります。

スワンナプーム国際空港の問題とウタパオ国際空港の整備
タイ・バンコクのスワンナプーム国際空港の利用者は年々増加しており201...

この空港拡張、運営に関する事業について、バンコク・エアウェイズを中心とする3社で構成するJVが5月19日に正式契約を結びました。事業計画によるとウタパオ空港では、2025年までに新旅客ターミナルや物流センターなどを新設するとの事です。その後は47年間、管理運営を委託し、事業規模は約2900億バーツに上るようです。バンコク・エアウェイズは、南部リゾート地のサムイ島に私有空港を運営しておりその実績も評価されたようです。

一時期は過剰感もあったタイの航空会社ですが、新型コロナウィルス(COVID-19)の影響で淘汰が進むかもしれません。

2 responses on 明暗分かれるタイの航空会社

  1. あさと より:

    バンコクエアウェイズは昔乗ったことがありますが
    自らをブティックエアラインと呼んでいたくらいで
    その背伸びしない感じは好感がありました
    フルサービスにせよ
    LCCにせよ
    自分たちができることで始めて続けていると
    無理が少ないのかもしれません

    1. ま~く より:

      あさと さん

      飛行機を飛ばしたくても飛ばせない状況ですので、各社で工夫を凝らさないと次々と淘汰される可能性はありますね。おっしゃるように何かしらできる事を見つけられれば良いのですけれどね


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