去る9月14日にタイ中央破産裁判所により会社更生法適用が認められ再建計画を作成中のタイ国際航空が、保有する航空機を売却するため競売にかける事を発表しサイトにその内容を掲載しています。
自社サイトで航空機の売却を宣言する航空会社というのも珍しいですが、売却の対象となるのは以下の機材です。
機種 | エンジン | 売却数 | レジ番 | 製造番号 | 製造年 | 現状 |
---|---|---|---|---|---|---|
A300-600 | PW4158 | 1 | HS-TAR | 681 | 1993 | 抹消済 |
B737-400 | CFM56-3C-1 | 2 | HS-TDF | 26613/2338 | 1992 | 抹消済 |
HS-TDG | 26614/2481 | 1993 | 抹消済 | |||
A340-500 | RB211-TRENT-553 | 3 | HS-TLA | 624 | 2005 | 抹消済 |
HS-TLB | 628 | 2005 | 抹消済 | |||
HS-TLD | 775 | 2007 | 保管 | |||
A340-600 | RB211-TRENT-556 | 6 | HS-TNA | 677 | 2005 | 抹消済 |
HS-TNB | 681 | 2005 | 保管 | |||
HS-TNC | 689 | 2005 | 保管 | |||
HS-TND | 710 | 2005 | 保管 | |||
HS-TNE | 719 | 2005 | 抹消済 | |||
HS-TNF | 953 | 2008 | 運用中 | |||
B747-400 | CF6-80C2-B1F | 10 | HS-TGO | 26609/1001 | 1993 | 運用中 |
HS-TGP | 26610/1047 | 1994 | 運用中 | |||
HS-TGW | 27724/1111 | 1997 | 運用中 | |||
HS-TGX | 27725/1134 | 1997 | 運用中 | |||
HS-TGY | 28705/1164 | 1998 | 抹消済 | |||
HS-TGZ | 28706/1214 | 1999 | 運用中 | |||
HS-TGA | 32369/1273 | 2001 | 運用中 | |||
HS-TGB | 32370/1278 | 2001 | 運用中 | |||
HS-TGF | 33770/1335 | 2003 | 運用中 | |||
HS-TGG | 33771/1337 | 2003 | 運用中 | |||
B777-200 | RB211-TRENT-875 | 6 | HS-TJA | 27726/25 | 1996 | 運用中 |
HS-TJA | 27726/25 | 1996 | 運用中 | |||
HS-TJB | 27727/32 | 1996 | 運用中 | |||
HS-TJC | 27728/44 | 1996 | 運用中 | |||
HS-TJD | 27729/51 | 1996 | 運用中 | |||
HS-TJG | 27732/100 | 1997 | 運用中 | |||
HS-TJH | 27733/113 | 1998 | 運用中 | |||
B777-300 | RB211-TRENT-892 | 6 | HS-TKA | 29150/156 | 1998 | 運用中 |
HS-TKB | 29151/170 | 1998 | 運用中 | |||
HS-TKC | 29211/250 | 1999 | 運用中 | |||
HS-TKD | 29212/260 | 1999 | 運用中 | |||
HS-TKE | 29213/304 | 2000 | 運用中 | |||
HS-TKF | 29214/310 | 2000 | 運用中 |
747-400は旅客機としての運航する会社が少なくなってきましたが、タイ国際航空でも3機を残してすべて処分するようです。残る3機は型式変更し貨物用途で使用する事になるようです。また777-200シリーズはERの6機のみを残して、ERのつかないものはすべて処分対象となるようです。
ただ今回の売却がすんなり進むかと言えばなかなか難しいものがあるように思います。売却対象となったのはいずれも製造から15年以上が経った古い機材です。また747-400などは、JALが退役させた際もリセールができずにスクラップになったものがありますが、現在ではよりリセール環境は厳しいものがあるでしょう。異例の航空機売却のサイト掲載というのは、厳しさを認識しているからでしょう。
加えて小生が気になったのはA380が今回の対象に含まれていない事です。こちらは製造から10年経っていない機材ではありますが、昨今の航空業界の情勢を考えれば早めに退役させないと再建の足かせになりかねない気がします。
タイ国際航空も、あの手この手でキャッシュインの方法を模索しているようですが、今後の動向も気になるところです。
最後に書いてらっしゃるように
古い機材ばかりですね
買い手は少ないでしょうね
航空需要が右肩上がりの時なら
自社購入の前に…という格安会社があったでしょうけど
あさと さん
はい、古い機材ばかりなのでなかなか買い手がつかないでしょうね。こういう古い機材のなかには抹消済であったり保管しているだけのものもあったりするので、保有しているだけでも経費が掛かります。売れないにしても早く処分してそうした経費を削減しないといけないでしょね