毎年、発展を遂げるバンコクの鉄道網ですが、2020年も新規開業、既存路線の延伸がありました。本日はその様子をまとめてみます。
ゴールドライン
ゴールドラインはチャオプラヤー川西岸のクルントンブリ通りとプラチャーティポック通りを結ぶ全長2.38kmの路線として建設が進んでいます。運行を行うのはバンコク大衆輸送システム社(BTS)で、ボンバルディア製のゴムタイヤ式無人車両が専用軌道上を走行する自動案内軌条式旅客輸送システム(AGT)となっています。
予定区間のうち、BTSの「クルントンブリ駅」、人気商業施設アイコンサイアム前の「ジャルンナコン駅」、クロンサン区役所前の「クロンサン駅」の3駅分の全長1.7kmの区間が、12月16日に開通しました。乗車運賃は一律で15THB(約52円)で、2021年1月15日までは無料となっています。
残るクロンサン – プラチャーティポック通り間の区間は2023年開通の予定となっています。
レッドライン
タイ国鉄(SRT)の運行するレッドラインも建設が進んでいます。レッドラインについては、南北方向に延びる当ダークレッドライン、東西方向に延びるライトレッドラインに分かれ、バーンスー付近で交差接続する予定です。。
このうちダークレッドラインは、タマサート大学からメークローンまでの約117kmあまりを結ぶ計画となっています。工期は第1期から7期に分けて実施される計画で、このうち2021年に開通予定ですでに試運転が開始されています。
工期 | 区間 | 距離 | 現状 |
---|---|---|---|
第2期 | タマサート大学 – ランシット | 8.8km | 2019年政府承認済 |
第1期 | ランシット – バーンスー | 22.5km | 2021年開通予定 |
第3期 | バーンスー – フワランポーン | 6.1km | 2016年7月26日 政府承認済 |
第4期 | フワランポーン – バーンボーン | 13.2km | 計画 |
第5期 | バーンボーン – マハーチャイ | 21.0km | 計画 |
第6期 | マハーチャイ – メークローン | 24.0km | 構想段階 |
第7期 | メークローン – パークトー | 22.0km | 構想段階 |
バーンスー中央駅(新バンコク中央駅)からランシット駅間の22.5㎞については、2021年に開通予定ですでに試運転が開始されています。
一方でライトレッドラインは、バーンスー中央駅からタリンチャンまでの15駅15㎞でこちらも2021年開通予定で、すでに試運転が始まっています。ただ両線の核となる、バーンスー中央駅の建設が遅れており、その進捗によっては開通時期に影響があるかもしれません。
(建設が進むバーンスー中央駅)
グリーンライン
グリーンラインは、ワットプラシーマハタ―ト駅からサイアム駅を経由しバンコクバンコク南郊サムットプラカン県のケーハ駅へ至るダークグリーン線(BTSスクンビット線)とサイアム駅からバンコク西郊のバンワー駅を結ぶライトグリーン線(BTSシーロム線)があります。
そのうちダークグリーンは2020年12月16日に北へ延伸し、パホンヨーティン59駅からクーコット駅までの7駅が開通しました。これにより、グリーンライン全体では59駅となりました。
ダークレッドラインが出来ると、いよいよバンコク中央駅の移転が本格化しそうですね。
フワランポーンまでダークレッドラインが延伸してくるまではある程度、国鉄線の運行が続くようですが、長距離列車などはバーンスー始発に変わりそうですね。
私の適当な素人予想ではバーンスー始発を多くして、バーンスー~フワランポーンの国鉄列車を削減。
単線化して、空いた用地をダークレッドラインの工事用地にするのではないかと考えています。
Dr.鉄路迷 さん
バーンスー中央駅が開業したら、フワランポーンは廃止となる予定でしたが今年になり方針が変更され継続することが決まったようです。ただ本文にも書いた通り、バーンスー中央駅の建設が遅れていますので、今後の最新情報にも注意が必要そうです
仕事を辞めたら、何となくこの国に行けるかな?と
思っていたのですが、現在の状況だとしばらくは
無理なようですね。
この鉄道に乗る前に年を取ってしまいそうです。
グリーンラインって京成電車みたいですね。
いはち さん
タイでは新型コロナウィルス(COVID-19)の感染はずっと抑えられていましたが、外国人を少し受け入れ始めたところ徐々に感染者が増えています。中には密入国者の中に大量に感染者が見つかり大騒ぎになっています。もしかすると年明けにも全土でロックダウンなんてこともありそうです。この状況ですとまだまだ観光で行くのは難しそうです
はい
もうすでに私はタイ訪問をギブアップする決心を固めました
確かに計画はバンコク中心部と周辺との連絡を取ろうとする良い計画ですが
この国にはそんなことよりすることがたくさんあるような気がしてなりません
作れば作った時の政治家の殊勲となるでしょうけど
そのあときちんと運営して
改善してゆくことができるのでしょうか
あさと さん
確かに維持メンテナンスまで十分に考えられていない面もありますね。車両も運行システムも自国のものではなく様々な国からちょたつしたものを組み合わせていますので余計に維持に関しては複雑なことがありそうです。