ICAO、タイ航空局に「重大な安全上の懸念」指摘へ

一部でICAO(国際民間航空機関)がタイ運輸省民間航空局に対し、「重大な安全上の懸念(SSC)」があると判断する見込みであるとの報道がされた。指摘が解除されるまではタイの航空会社による日本への新規就航や、運航スケジュールの変更ができなくなるという事である。
->報道記事

タイでは近年、新規の航空会社を設立する動きが活発になっている。最近もシンガポールのScoot とタイ国際航空傘下のNok Air が合弁で立ち上げた航空会社である、NokScoot が最初の路線としてバンコク-ソウル便を開設し、日本への就航も目指す方針であることが発表された。また既存のタイ・エアアジアとは別にタイ・エアアジアXが設立され、成田、関空などへ就航している。こうした動きは先般、日本を観光で訪れるタイ人のビザが免除となったことも背景にあるようである。

しかしこうした航空会社の乱立が民間航空局の業務を多忙にし、検査業務をおろそかにしている側面があるのではないかと思う。それにタイ人気質が加われば、さらに検査業務がおざなりになるのは必至である。

また航空会社側も問題を抱えているところが少なからずある。今年の1月にはバンコクを中心にチャーター便を運航しているビジネス・エアが資金繰りの悪化を理由に、当局から運航停止処分を受け韓国・ソウルに連れて行った750人が一時帰国できない事態となった。

ここまでの事態に至らなくても新興の航空会社のなかには規模や資金力の乏しい航空会社がある。民間航空局の果たすべき役割は大きい。空の安全を守るためにもタイ運輸省民間航空局にはその責任を全うしてもらいたいと思う。


4 responses on ICAO、タイ航空局に「重大な安全上の懸念」指摘へ

  1. あさと より:

    懸念はごもっともだと思います
    TG自体が積極的な路線展開をしてるわけでもないのに
    それ以下の航空会社がどんどんできています
    あまりにも出来すぎて
    需給とかの問題ではなく
    本当に基準を満たして運営されてるのだろうかという不安はずっと持ってました
    同じことが中共のにも思っています
    >それにタイ人気質が加われば
    まさに結果が出てから考えよう
    いや
    考えなくても何とかなる
    これは安全面に出ると大変な問題です

  2. ま~く より:

    あさとさん
    日本の半分ほどの人口しかない国で、しかも一般庶民の国内移動は
    長距離バスが主流という国ですからね。需要過多で新規航空会社が
    できているというわけではないのは明白ですね。加えても航空事業
    というのは資本、資金力が必要な事業ですので、資金力のない会社が
    スカイマークが経営破たん直前にANAへ整備に必要な航空機部品を
    ANAへ売り飛ばそうとしたように、安全面を度外視してと言う事態も
    起きかねないと思っています。
    状況を注視する必要はありそうですね

  3. 餌釣師 より:

    TGなんか乗ってみると、思った以上にちゃんとしてるなという印象ではあったのですが、日本に就航している国際線だったからですかね。

  4. ま~く より:

    餌釣師さん
    私もタイ国内戦でTGを利用しましたが、やはりきっちりしていました。
    会社としてはタイの中ではきっちりしているのでしょうね。
    ただタイにはあまりきっちりしていない会社もあるのは事実です。
    NOK Air のGHには酷い対応をされた経験もあります。
    タイの航空当局にはきっちり指導して欲しいものです。

餌釣師 へ返信する コメントをキャンセル

※メールアドレスは管理者のみに通知されます。