バンコク爆弾事案

今月14日午後11時(日本時間15日午前1時)深夜スクムビット通りソイ31にある野党・民主党のアピシット党首の自宅に爆発物が投げ込まれると言う事件が発生した。この時はアピシット氏の自宅前を通った車から爆弾が投げ込まれたもので、窓ガラスが割れる等の被害が出たが、人的被害は発生しなかった。この時は人的被害がなかった事や、遠くから狙いを人に定めず行われた事案のため、小生はあまり深刻に考えてはいなかった。

ところが本日(17日)午後1時頃(日本時間午後3時)、バンコク・バンタットーン通りで反政府活動中の人ごみに対して爆発物を投げつけると言う事件が発生し28名が負傷した。爆発現場の200メートル離れた所には、野党・民主党のステーブ氏が歩いており、ステーブ氏を狙った事件だと見られている。アピシット氏の自宅での爆発事件と異なり、本日の事件は白昼にデモの首謀者に狙いを定めて犯行が行われており、事態の深刻さは前回の比ではない。

日本の報道では反政府勢力の動きばかりがクローズアップされるが、政府支持派、反政府勢力双方による過激な行動が目立ってきている。アピシット邸の事件からだけでも以下のような事案が発生している。

<15日>
・発砲事件で2名が負傷
・デモ参加者が乗って来たバスが放火とみられる火災で炎上

<16日>
・ラップラオ交差点でのピンポン爆弾および銃撃、2名が負傷
・ナンラーンとルンピニ公園にてそれぞれ襲撃事件

バンコクシャットダウンよりキナ臭さが増すバンコクであるが、近いうちに大きな動きがある気がしてならず、予断を許さないバンコク情勢である。小生のいやな予感がはずれてくれることを祈るばかりである

※負傷者数は本校執筆時点の報道によるものです。
 現在の負傷者数は38名になっています


5 responses on バンコク爆弾事案

  1. いはち より:

    イタチごっこ・・と言う言葉は柔らかすぎるかもしれませんが。
    この様な状況下では対する相手の仕業にする作戦が
    使われる事も多々あります。
    早期に平和的解決が出来れば良いのですが・・
    戦いからは憎しみしか生まれません。

  2. 餌釣師 より:

    いや~アピシットさんの家に爆弾投げ込まれたのはビックリしました。
    あそこの近所に良く出没するもんで・・・挙句に出没する時間帯だし(笑)
    デモに出ている方々の大半はお祭り気分でしょうが、一部に過激な輩がいて本当に怖いです。

  3. ま~く より:

    いはちさん
    平和的な解決ができるのが一番望ましいのですが、問題の根っこには
    根強い階級社会、貧富の差があるので厄介ですね。国王も発言には
    かなり慎重な姿勢を示していますし・・・

  4. ま~く より:

    餌釣師さん
    時間帯的には確かに師匠の活動時間と一致していますので
    バンコク滞在中に被害がないのは幸いでした。
    デモに参加した人の話では、4割がお祭り感覚の参加者、
    3割くらいが寝ていて、真面目に(?)参加しているのは3割以下
    なんて状態のようです。

  5. あさと より:

    発砲や襲撃は
    現対立の双方の人間がしたのでしょうか・・・
    それとも
    愉快犯的なものなのでしょうか


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