米Apple社、オンラインイベントで新製品発表

例年と異なる新製品発表会

米Apple社では毎年9月に米・カルフォルニア州にある本社で、新製品イベントを開催し、iPhone や iPad、Apple Watch 等の新機種を発表していました。発表された製品はその数週間後に発売されるというのが例年のパターンでした。

しかし今年は新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大の影響を受け、オンラインでの実施と異例の発表会となりました。また発表された製品も、開発の遅れが指摘されていた、iPhone はの発表はなく、Apple Watch と iPad の発表にとどまりました。iPhone の新機種の発表に関しては10月になるのではないかと噂されています。

Apple Watch

今回の発表会では、スマートウォッチの新機種として、Apple Watch Series 6と廉価版のApple Watch SE の発表がありました。上位機種となるApple Watch Series 6 では血中酸素飽和度(SpO2)の計測や睡眠深度、心拍数の計測が可能となり健康管理機能が強化されているとの事です。

また廉価版のApple Watch SE ではApple Watch Series 6 と同じデザインながら血中酸素飽和度(SpO2)をカットしたり、プロセッサを一世代古いものを使用することで低価格化を図っています。日本での発売日は9月18日で価格は以下の通りの見込です。

• Apple Watch Series 6：42,800円(税抜)～
• Apple Watch SE：29,800円(税抜)～

報道各社ではこぞって血中酸素飽和度(SpO2)の計測が可能と報道していますが、個人的にはこの点について大きな疑問があります。血中酸素飽和度の測定機器に関して日本の薬事法では、管理医療機器（クラスⅡ）と定められており、その販売に関しては第三者機関の認証か厚生労働省の承認が必要となっています。また今年7月時点での認証品目リストを確認しましたが、Apple社の名前はありませんでした。

実は小生が普段から使用しているGarmin vivoSmart 4 という活動計でも、血中酸素飽和度(SpO2)の計測は可能となっています。しかし前述の薬事法の関係で、日本で販売されるモデルについては酸素飽和度(SpO2)の計測を無効化して販売されています。日本で発売されるApple Watch Series 6 が酸素飽和度(SpO2)の計測機能を使用可能なまま販売するのかはわかりませんが、どのような形で発売になるのかは注目点です。

ただ仮にApple Watch Series 6 の血中酸素飽和度測定機能が使用可能なまま発売されるのであれば、アメリカ企業のApple社ができてGarmin社ができないのかが謎です。

また睡眠深度や心拍数計測は前述のGarmin社の活動計でもすでに、対応済で小生にとって、Apple Watch Series 6 はあまり魅力的な機能は見当たりません。

iPad

iPadの分野では今回は、第4世代となる新型「iPad Air」と第8世代「iPad」を発表しました。新型「iPad Air」は10.9インチのディスプレイを搭載し、本体上部のボタンに内蔵した指紋センサーで「Touch ID」が使用可能としています。iPhone シリーズで採用され、コロナ禍の中ではmスクをしていると認証されずに不便な、使える。顔認証「Face ID」は非対応となっています。また接続端子は従来はLightningという独自規格が採用されていましたが、今回は汎用のUSB-Cとなっています。

第8世代「iPad」はエントリーモデルとして位置づけられ、ディスプレイサイズは11インチが採用されています。こちらは接続端子は従来通り、Lightningのままとなるようです。価格は第4世代iPad Airが62,800円(税別)から、と第8世代iPadが34,800円(税別)からとなっています。

今回の発表会では残念ながら小生の琴線に触れるものはありませんでしたが、来月の新型iPhoneの発表会を待ちたいと思います。