アムナートチャルーン市場 -タイ・ソンクラーン録 Vol.26-

日本のように安い時に食材を買っておいて、冷蔵庫や冷凍庫にいれて保存するという行為をイサーンの人はしない。冷蔵庫がないわけではないが、基本的にその日に使う食材はその日に調達する。

今回の滞在では小生が車で来ていた事もあり、少し遠くのアムナートチャルーンにある市場に買出しをかってでることにした。アムナートチャルーンの市場では食材に関しては、野菜、肉、魚などたいていのものは買う事ができる。

驚くのは海から内陸に500km以上も行った場所にもかかわらず、イカや赤貝など海の食材もかなり豊富な事だ。ただし魚に関してはやはり淡水魚が中心である。なかでも魚でよく目についたのはナマズとプラーニンである。

このプラーニンという魚は実は日本と深いかかわりがある魚なのだ。日本の今上陛下がまだ皇太子だった1964年にタイを訪問された際に、プミポン国王がタイ国民のたんぱく質不足が深刻であるというお話しをされたという。

ハゼの分類学研究者でもあり、魚類に造詣の深い今上陛下は、そのお話しをお聴きになりその翌年に50匹のイズミダイ(ティラピア)をお贈りになった。プミポン国王はこれを宮殿内で飼育、繁殖させた上で1万匹の稚魚を漁業局に下賜された。その際に今上陛下のお名前である「明仁」から一文字をとり、プラーニンと命名されたのである。(タイ語でで「プラー」は魚の意味)

現在、このプラーニンはタイ各地で食用に供され、イサーンでもよく食べられる魚となっている。そんなプラーニンをはじめとして沢山の食材を購入して、滞在先に戻ることになった。

thai, amnatcharoen, market

アムナートチャルーンには市場が2つあるそうですがこちらはそのうちの一つです。

thai, amnatcharoen, market

市場内にはたくさんの野菜が並んでいます。

thai, amnatcharoen, market

日本でもお馴染みのキャベツや白菜もあります。
でもタイの白菜やキャベツは日本のものよりずいぶん小さなサイズです。

thai, amnatcharoen, market

イサーン料理には欠かせない唐辛子は山積みで売っています

thai, amnatcharoen, market

南国だけあって果物も豊富です。

thai, amnatcharoen, market

こちらは鶏肉屋さん。
お店の女性は、ちょっとふくよかですがなかなか美人でした

thai, amnatcharoen, market

こちらは豚肉屋さん。一番左の商品が豚肉をアピールしていますね(笑)

ベトナムでもそうでしたがタイの市場では肉や魚がショーケースなど
には入らずそのまま売っています。やはり蠅がたかるようで蠅を追い払う
装置が設置されています。写真ではわからないのでその様子を動画で
撮影してみました。くるくる回っているのがそれです。

thai, amnatcharoen, market

内陸のアムナートチャルーンですが海産物も豊富です。
イカも何種類も売っています。

thai, amnatcharoen, market

こちらは赤貝。シンプルに茹でて頂きます。

thai, amnatcharoen, market

ピントが手前の網に合っちゃいましたがナマズです。

thai, amnatcharoen, market

こちらがプラーニンです。

thai, amnatcharoen, gourmet

このように塩焼きにしていただきます。

thai, amnatcharoen, market

買い物していたらお腹がすいたのでこちらで食事をします

thai, amnatcharoen, gourmet

注文したのは、クイティアオ・ヘーン。汁なしの麺ですね。
麺はセンレックを選択


8 responses on アムナートチャルーン市場 -タイ・ソンクラーン録 Vol.26-

  1. いはち より:

    いい話ですな~。
    プラーニン・・・日本語にしたら魚仁となるのでしょうか。
    それにしても赤貝はこんなに有って,売れ残らないのでしょうかね。

  2. 鉄路迷 より:

    こういうところでの値段の表示、
    日本ではたいていは100gあたり、
    中国では1Kgあたりの料金ですが、
    タイではどのくらいあたりの値段で表示されているのでしょう?

  3. あさと より:

    プラーニンの話は有名ですよね
    タイで魚料理はナマズばかりでしたので
    案外高級料理でしたから
    簡単に繁殖して白身の身を提供してくれるとあって
    あっという間に広がったそうです
    市場・・・匂いはどうだったでしょうか
    魚がある市場はさすがの私でも
    (逃げ出すことはなかったですが)
    これは日本人なら入れないかもしれない・・・と感じました
    フルーツは山と積まれた髭のランブータンと
    手前から2つ目のマンゴスチンが超お勧めです
    一番手前のは・・・・水っぽいです

  4. 餌釣師 より:

    ティラピアはスズキの仲間ですから白身で淡泊な味だと想像していますから、塩焼きや煮つけは美味しそうですね。
    実際、ティラピア自体は食べたことが無いですが、同じスズキの仲間のブラックバスやブルーギルも白身で、調理の仕方によっては美味しくいただけましたので。
    ティラピアの話、今でも重宝されているとは嬉しいですね。
    日本だと今や駆除の対象ですもんね・・・
    クイティアオの汁なし行きましたね。
    私はいつも汁入りなんで、今度は汁なし食ってみようかと思います。

  5. ま~く より:

    いはちさん
    漢字にするとそんな感じですね。
    日泰の友好関係を示すエピソードですね
    赤貝はイサーンの人たちは皆さんお好きなようで、この日は5kgも買って
    滞在先に戻りました。それでも、その日のうちにすべてなくなりました。

  6. ま~く より:

    Dr.鉄路迷さん
    価格表示の単位はキログラム単位となっています。
    写真の例ですと唐辛子には100THB/kgと120THB/kgのものがあるようです。
    中国のお茶なんかですと 1磅=約450gなんて単位で売られる事もありますね

  7. ま~く より:

    あさとさん
    ナマズは確かに少し高級のようですね。
    養殖物はまだ安いようですが、天然物となると結構高いようです。
    プラーニンが繁殖力がすごいですからね。本文にあるエピソードでも
    短期間のうちに1万匹に増えているわけですからね
    市場の臭いと言うのは海魚があまりないせいか気にはなりませんでした。
    インドネシアなんかの市場ですと腐敗臭がする場所もありましたが
    そんなこともありませんでしたし。
    マンゴスチンは私も好きです
    レモンを少し絞って食べると美味しいですね

  8. ま~く より:

    餌釣師さん
    プラーニンはやはりスズキとも共通した淡泊な味でした。
    淡水に生息しているというせいか、脂分はスズキよりはありません。
    バスもティラピアも繁殖力が強すぎて日本の生態系に及ぼす影響が
    懸念されていますね。
    日本のタイ料理屋さんですと、汁なしのクイティアオを出す店は
    すくないですからね。タイに行ったら是非試したいと思っていました

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