自宅内LANの再構築

最近、自宅のWiFiが不安定な状態になり、稀にうまく接続できなかったり、接続しても通信できないという現象が発生するようになりました。そんな時は、機器の電源をOFF->ONとすると復帰するものの、そんな面倒が地味にストレスに感じるようになってきました。

自宅で無線LAN(以下、WiFi)を使用するための機器として、バッファロー社製のAirStation WHR-AMPGという機器(上の写真)を使用しています。2007年に発売されたモデルで、IEEE802.11g(以下、G)/IEEE802.11b(以下、B)/IEEE802.11a(以下、A)という規格に準拠しています。仕様上の最大通信速度は、54Mbpsとなっています。

WiFiの規格はIEEEという、米国の電気工学・電子工学技術の学会によって制定されますが、数年おきに新しく通信速度を向上させた規格の制定を行っています。以下にその内容を示しますが、黄色く塗りつぶしたところが現行機器の最高速度ですので、時代遅れであることがわかります。

規格 制定 周波数帯 最大速度 MIMO(※1)
IEEE 802.11b 1999年10月 2.4 – 2.5GHz 11Mbps 1
IEEE 802.11a 1999年10月 5.15 – 5.35GHz
5.47 – 5.725GHz
54Mbps 1
IEEE 802.11g 2003年6月 2.4 – 2.5GHz 54Mbps 1
IEEE 802.11n 2009年9月 2.4 – 2.5GHz
5.15 – 5.35GHz
5.47 – 5.725GHz
65Mbps – 600Mbps 1 – 4
IEEE 802.11ac 2014年1月 5.15 – 5.35GHz
5.47 – 5.725GHz
292.5Mbps – 6.93Gbps 1 – 8

(※)MIMOとは、同時に通信できるストリーム数(アンテナ数)を複数にし、複数のアンテナを束ねて同時に通信することで通信速度の向上を図るものです。ただしアンテナが複数あっても同時に通信できない場合は「MIMOなし」となります。

そこで今回はWiFi機器の更新とともに、家庭内LANの見直しを行うことにしました。今回の作業方針は以下の通りとしました。

①不調のWiFi機器を速度の速いものに置換
②有線LANのギガビットイーサ化

単純に不調な機器を置き換えるだけであれば①だけで済むわけです。購入する機器にもよりますが、価格も5,000円ほどで済むでしょう。しかしそれだけでは面白くありません。

拙宅の各部屋にはLANケーブルの接続端子(モジューラジャック)があります。上の写真のような状態です。壁内にはCategory5eのLANケーブルが配線してあり、各部屋で有線による通信ができるようになっています。しかし設置してあるハブの中には、100Mbpsまでしか対応していないハブがあったので、宅内の有線LANの最大速度は100Mbpsとなっていました。


これまでのNW図

以前であれば契約しているインターネット回線、フレッツ光も最大速度が100Mbpsでしたので宅内だけ通信速度を上げてもあまり意味を感じませんでした。ところが、2015年12月にフレッツ回線をギガ対応に変更したことにより、少々事情が変わります。フレッツのルータから直接、ケーブルを引いているメインPCはギガ対応となっているものの、ほかの多くの部屋では100Mbpsのままとなっていました。今回はこれらの通信速度が遅いハブを交換し、一気に宅内有線LANをギガ化しようと考えたわけです。

まずはWiFi機器を選択しないといけません。今回選定したのは、NEC社製のAterm WG1200HSという機器でした。IEEE 802.11acに対応しているのはもとより、2×2のストリームにより最大867Mbpsの通信が可能というものです。同社の製品には、2×2のストリームにより1Gbps以上のWiFi通信を謳うものがありますが、フレッツの最大通信速度が1Gbpsである以上はそう言った製品はオーバースペックと判断しました。

ストリーム数 2ストリーム
アンテナ数 2×2(5GHz帯 & 2.4GHz帯)
規格値 【無線LAN】
867Mbps(11ac/5GHz帯)+300Mbps(11n/2.4GHz帯)
【有線LAN】
1000BASE-T
実行スループット 【無線LAN】
約462Mbps(UDP)/約442Mbps(TCP)
【有線LAN】
ローカルルータ 約940Mbps
PPPoE 約932Mbps

WG1200HSの主な仕様は上記の通りです。機種選定の際に注意が必要だったのは、有線LANポートの仕様です。安いWiFiルータの場合、コストダウンのためか有線LANポートが100Mbpsにhしか対応していないものが多くあります。今回はWIFルータの有線LANポートをハブ代わりに使用するので、こちらも1000Mbpsに対応しているものを購入する必要がありました。

諸々検討の結果、最近何かと縁のあるショップのネット通販で購入しました。以前はネット通販はAmazon 一辺倒だった小生ですが、2,000円未満の商品の発送料を有料化してから、ほかのショップを利用する機会も増えました。開梱すると意外トコンパクトな筺体です。

もう一つ購入が必要だったのは、ギガイーサ対応のハブですが、こちらはAmazonで手頃でコンパクトなものを一つ購入しました。最近はだいぶ値段もこなれてきて2,000円ほどでした。

こうして再構築したネットワーク図が以下の通りです。機器が減った分、書斎回りのケーブル類も少なくなり、すっきりしました。設定に当たってはWG1200HSにデフォルトで割り当てられている、「192.168.10.1」というIPアドレスがルータ機能をOFF(ブリッジモード)に切り替えると、「192.168.1.210」に勝手に切り替わるという謎の仕様が添付マニュアルに記載がない事で苦労しましたが、無事に設定が完了します。

さて肝心の効果のほどですが、WiFi接続の安定性はやはり数段と増しました。またWiFiのスピードの方も、実測で200Mbps近くが出ています。地味なストレスから解放されるとともに、快適な環境となりました。

6 responses on 自宅内LANの再構築

  1. あさと より:

    各部屋に・・・となってると
    バージョンアップも大変ですね
    ま~くさんには必要なことですので
    どうしようもないことでしょうけど・・・・・・・
    家は本当に1か所集中ですからその心配はないのですが
    やはり加齢??とともにWIFI波自体が弱くなってきてるような気がします
    気のせいでしょうか

    1. ま~く より:

      あさとさん

      上図でもあるように、最近はインターネットにつながる機器はPCだけではなく、TVやHDDレコーダなんかもつながるようになっています。一昨年あたりから話題になっているIoT時代が本格化するとさまざまな機器がインターネットにつながることになります。10年前にそれを見越して全部屋にLAN配線をしたのですが、まだ時代が追い付いていないようです(笑)

      今回は機器の交換だけでしたので、それほど大きな作業になりませんでしたが、すでに今回増強した通信速度の10倍の10Gbitイーサの機器が出回り始めています。価格的にはまだ一般家庭で導入できるような値段ではないですが、もし10Gbitにアップするとなると、機器だけではなく壁内のLANケーブルをすべて更新する必要が出てきます。そちらの方は大変そうです。

  2. いはち より:

    我が家は二回に無線LANの本体を設置しているのですが
    パソコンを使うのは殆ど1階部分なので、たまにつながりづらい時がありました。
    ある日パソコン関係の冊子を病院で目にする事があり中間機器があることを初めて
    知りました。早速診察の帰りに購入して設置したら・・今までの苦労は何だったんだ?
    と感じるくらいサクサクつながりました。
    やはり説明云々のマニュアルがついていなかったので設定には苦労しました。

    1. ま~く より:

      いはちさん

      いはちさんのご自宅の間取りを考えますと2階にWiFi機器を置くのが自然ですね。他の部屋ですとケーブルの取り回しが面倒なことになりますもんね

      WiFiの中継機は以前に住んでいた家では使っていたことがあります。ただ今の家に引っ越してからは家自体の気密性が高くなったせいか、中継機は必要なくなりました。最近のデジタル機器は詳細なマニュアルを付けず、ネットで調べろという感覚のものが増えていますね。でもネットの接続機器の設定方法をネットで調べろって、なんか矛盾している気がするんですよね。

  3. 餌釣師 より:

    無線LANの量産品が発売されたのはかれこれ25年位前ですかね。
    ルータに有線で入ってくる方のケーブルは確か10Base2と5の口しかありませんでしたから(笑)
    (ルーセントがまだAT&Tから分裂する前のお話です。)
    また、この無線の2.4GHz帯が電子レンジと同じ帯域なんですよね。
    無線LANが日本に入ってきた当時、同じ場所で無線LANを使ったら干渉しないのか?とかいろいろとわからないことだらけでした。
     ⇒ 結果的に大丈夫でしたけど、当時は誰も明確に答えてくれる人がいませんでしたね。

    暗号化技術も、アメリカの国防に関わる部分で輸出に引っかかるとかで、かなりセキィリティレベルが落とされたものが日本には入ってきたと記憶しております。
    今の普及状況を考えると隔世の感があります。

    1. ま~く より:

      餌釣師さん

      本文中の表にもありますが、無線LANの規格として、IEEE 802.11bが定められたのが、1999年ですので18年前になります。私が初めて無線LAN機器を購入したのもこの規格に準拠したものでした。それ以前にもメーカ独自の規格で無線LAN機器を出すところがありましたが他メーカとの互換性がなかったので普及することはありませんでした。

      おっしゃる通り2.4GHz帯の電波は電子レンジやコードレス電話が使っている周波数帯と同じです。理論的には電波が干渉し通信速度の低下等が発生する可能性があります。そのため無線LAN機器のマニュアルには、電子レンジなどの近くに設置しないよう注意書きがあります。とはいえ、電子レンジを一日中動かしているなんて人はいませんし、使っている時間は限られるのでそれほどナーバスになる必要はないと思います。

      暗号化技術に関しては最初の製品はかなりプアなものでした。ご指摘の通り米国は暗号化技術の移転にはかなりうるさいです。私自身も仕事で導入対象のシステムの暗号化技術を中国に持ち込むことが輸出管理規定に抵触するとして、問題になったことがあります。ああいったお国ですから、当然のごとくホワイト国にはリストされていませんから。


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