ベルギービールの雰囲気を味わう!

日本の四大ビールメーカが生産するビールのほぼすべてが、下面発酵によって作られるラガーと呼ばれるカテゴリのビールのうちのピルスナーというタイプのビールである。この傾向は日本のみでなく、アジア諸国で生産されるビールの主流はラガー・タイプ、とりわけピルスナーとなっている。これはすっきりとした飲み口が、蒸し暑いアジアの気候に合うと考えられた結果なのかも知れない。(英国領であったインドは例外)

ベルギービールの雰囲気を味わう!

しかし欧州では日本と違う上面発酵という製法で作られるビールある。ラガーと違って、フルーティーな香り高く個性の強いビールでラガーに対してエールと呼ばれる。そんなエール・タイプのビールの中で最も多様なビールを生産しているのがベルギーである。ちなみにビールで有名なドイツは日本と同じ、ラガー・タイプが主流である。(ビールの製法や特性についてこれ以上蘊蓄を述べると本題からそれるので、文末のリンクを参照願いたい)

日本でもお馴染みのベルギービールと言えば、Duel(デュベル)、Hoegaarden White(ヒューガルデン ホワイト)、BELLE-VUE(ベルビュー)などがあり、これらは比較的日本でも入手しやすい。しかし日本で生産されるビールの倍以上の値段がし、日常的に楽しむには若干コストが気になるところである。安くベルギービールの雰囲気を味わいたい、そんな時に小生が買うビールを2つほど紹介したいと思う。

【白濁(しろにごり)】
ベルギービールの雰囲気を味わう!

日本ビール株式会社がベルギーから輸入・販売するビールで市販価格が250円ほどと他のベルギービールに比べると安価な値段設定となっている。その名の通り白ビールのカテゴリに属するビールである。ベルギーの白ビールの代表格のヒューガルデン同様に、コリアンダー・オレンジピール等の香りづけがされており高い香りと、深い味わいを楽しむことができる。

また特徴的なのはその缶のスタイルである。通常缶ビールのプルタブは缶の上部にあるがこちらは缶の下部にプルタブが付いている。上面発酵のビールと言うのは沈殿物があることもあり、それもビールの旨味の一要素である。プルタブが下についている白濁では自然と開缶の際に上下逆さまにすることになり、沈殿物が撹拌されるような工夫がなされている。

【よなよなエール】
ベルギービールの雰囲気を味わう!

こちらのビールは長野県軽井沢にあるヤッホーブルーイングで生産されるエール・タイプのビールである。正確に言うとこちらはアメリカンペールエールというカテゴリなのであるが、欧州のペールエールとの違いは(乱暴に言えば)ホップの産地の違いなので欧州を中心としたエール・タイプのビールの雰囲気を手軽に楽しむには良いと言えると思う。

こちらの一番の特徴は缶に「香りのエールビール」ともあるように、何といってもその香りにある。缶からグラスに開けた瞬間に柑橘類を想起させる高い香りを楽しむことができる。飲み進めるごとに色々な顔を見せる味わいは、食事と一緒ではなくビールのみをゆっくり味わいたい出来栄えである。

ヤッホーブルーイングでは、このほかにも特徴あるビールを生産しておりどれも素晴らしいビールを生産されている。

ベルギービールの雰囲気を味わう!

ヤッホーブルーイングでは特徴あるビールを多く生産・販売しています

<関連リンク>

  • キリンビール大学
     ビールの製法・歴史についてが詳しく説明されています。
  • サンクトガーレン
     神奈川の地ビールメーカ、サンクトガーレンのサイト。上面発酵、下面発酵について分かりやすく書かれています
  • ベルギービールJapan
     名古屋のベルギービール専門店のサイト。ベルギービールの販売。


  • 6 responses on ベルギービールの雰囲気を味わう!

    1. いはち より:

      一応ベルギーには行ったことがある(たぶん)
      私ですが、この国のビールは確かにフルーティですね。
      ガツンと来る日本のそれとはちがって後味を楽しむ
      と言った感じでしょうかね。
      我が町の産業祭りでも姉妹都市としてベルギー
      ビール屋さんが出店していますが、こちらで飲むのは
      どうも値段が・・
      この白濁りならそれなりのお値段なので、探してみましょう。
      ちなみにベルギーでは16歳からビールが飲めるんですよ。

    2. 餌釣師 より:

      なるほど、ラガーの対義語がエールなんですね。
      ラガービールとかエールビールとか耳に入ってもあまり気にしたことがなかったです。
      あと、白いビールってのがあるんですね。
      世の中には普通のビールと黒ビールしか無いと思ってました(笑)
      まぁあまり酒を飲まない私なので、イメージ的には、アジア全般のビールは(スーパードライに代表されるような)水っぽいビールが多く、一方で欧州のビールは癖があって苦いという認識でしたが、こういった作り方の違いがあったのですね。
      勉強になりました。

    3. あさと より:

      そうそう
      ベルギーはエールですね
      何とかべろんべろんにならない程度に
      行ったら楽しみたいと思ってます
      もうすぐ出発ですね
      気をつけて
      ライブアップはないんでしょうか

    4. ま~く より:

      いはちさん
      安房の国とベルギーは親交がありましたか。
      そういうつながりがあると、ベルギーのビールも親しみやすいですね
      機会があればぜひベルギーを試してください。
      個性豊かな味を楽しむことができます。
      今回、紹介した白濁は手軽にベルギービールを楽しむには良いビールですよ

    5. ま~く より:

      餌釣師さん
      私もビールについて詳しく知る前はエールという名前は聞いたことがあっても
      それがどういうものだか理解していませんでした。ですのでヨーロッパの
      ビールってクセがあるものが多いなって程度の認識でした。
      ですが詳しく知って飲んでいくとその奥深さには感嘆します。
      アジアのビールって本文にも書きましたが水っぽい感じですね

    6. ま~く より:

      あさとさん
      欧州に興味がない私ですがベルギーでビールが飲めるという点は
      すごくうらやましいです(笑)
      せっかく機会ですのであちらに行ったらベルギービールを堪能してきてください
      おそくなりましたがライブ記事はラウンジからアップしました。
      最近はTwitterやInstagramのほうが速報性が高くなってきました。。。

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